日本における投資パフォーマンス基準は、以下のような流れで作成・改訂されています。
- 1999年:日本証券アナリスト協会が日本証券アナリスト協会投資パフォーマンス基準(SAAJ-IPS)を制定
- 2006年:グローバル投資パフォーマンス基準(GIPS)の採用(28カ国がGIPS基準を採用)
- 2010年:グローバル投資パフォーマンス基準(GIPS)の改訂
ここでは、2010年改訂に関するスケジュール・動向などについて記載していきます。
GIPS 2010年改訂のスケジュール
GIPS 2010年改訂のスケジュールは、下記のように公表されています。
- 2009年初頭:改訂草案の公表・意見募集開始
2009年1月(少なくとも6カ月内)に始まる予定。 - 2010年初頭:改訂版の確定・公表
- 2011年1月1日:発効発生予定日
2011年1月1日以降始まる期間のパフォーマンス計算結果を含んで作成される基準準拠の提示資料は、
改訂版の基準によって作成しなければなりません。
なお、早期適用は奨励されています。
既に公表済みの変更内容
GIPSの2010年改訂は、2005年のGIPS基準でも多く触れられていました。
また、ガイダンス・ステートメントにおいても、2010年以降の改訂内容が記載されている箇所がありましたが、
主な公表済みの変更内容は、以下の通りとなっております。
- すべての大きな外部キャッシュ・フローの発生するポートフォリオをキャッシュ・フロー発生日において評価する。
- 月末あるいは月末最終営業日においてポートフォリオを評価する。
- 少なくとも毎月ポートフォリオリターンを資産加重してリターンを計算する。
- カーブアウト・リターンは、当該カーブアウトが実際にキャッシュバランスを有して個別に管理されていない限り、 単一資産コンポジットのリターン含めるべきではない。
次回以降で、改訂に関する内容に触れていきます。

