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グローバル投資パフォーマンス基準(GIPS)

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各論

項目

5. パフォーマンス検査について

入力者 山下章太 更新日 20081220

日本ではそれほど実施されていませんが、諸外国ではGIPSの検証(Verification)に加えて、 検査(examination)を実施する場合があります。

GIPSでは以下のように記載されていますが、会社全体を対象とするのではなく、 個別のコンポジットについても、第三者のチェックを実施することによって、 個別コンポジットのパフォーマンスの有効性等をアピールしようというものです。

GIPSでの記載

会社は、GIPS基準における検証とは別に、 特定のコンポジットの提示についてより詳細な「検査(examination)」(もしくはパフォーマンス監査)を 追加的に受けることを選択することができる。

この場合、会社は、検証者が本章第B節「検証の必須手続」に定める検証手続を既に実施していない限り、 特定のコンポジットについてGIPS基準に関する第三者の検査を受けた旨を表明することはできない。 GIPS基準に定める検証は、会社全体についてのみ行われるものであり、 したがって、会社は、特定のコンポジットの提示について、「GIPS基準に定める検証」を受けた旨の表明、 あるいは、それと同様の表明を行うことはできない。 会社は、検証者からGIPS基準による検証報告書の発行を受けてはじめて、検証を受けた旨表明することができる。

検証報告書の発行を受けている旨表明するにあたっては、 特定のコンポジットの提示に関する詳細な検査は必須ではない。 この種の検査は、今後、GIPS基準において必須基準となる可能性は低い。

GIPS基準については、下記リンクからダウンロード下さい。
グローバル投資パフォーマンス基準(日本語版)


参考:GIPSパフォーマンス検査に関するガイダンス・ステートメント

採択日: 2006年10月30日
発効日: 2006年12月31日
遡及適用: 必須ではない
公開コメント期間:2005年11月〜2006年1月

序 論

検証(verification)の範囲と目的は、資産運用会社がコンポジット構築に関するGIPSの必 須基準のすべてに会社全体として準拠していること、および会社のパフォーマンス測定のプロ セスと手続が、会社全体としてGIPS基準に準拠してパフォーマンス数値を計算し、提示する よう設計されていることを確かめることである。検証は、特定のコンポジット提示の適切性を 確かめるものではない。
資産運用会社は、特定のコンポジット提示の適切性を確認したい場合には、特定のコンポジ ットとその提示についてより詳細な検査(examination)(もしくはパフォーマンス監査)を 追加的に受けることを選択することができる。パフォーマンス検査(performance examination) とは、独立した第三者である「検証者」による会社のコンポジットの詳細なレビューをいう。 パフォーマンス検査は、検証の完了と同時にまたは完了した上で実施することができる。
パフォーマンス検査は、現在、GIPS基準において推奨基準でも必須基準でもない。この種 の検査は、今後、GIPS基準において必須基準となる可能性も低い。しかしながら、資産運用 業界の一部では、特定コンポジットの検査によって、あるコンポジットがGIPS基準に関して 独立した第三者による検査を受けていることが追加的に保証されるよう、要求している。以下 のガイダンスは、会社が、1つまたはそれ以上のコンポジットについてパフォーマンス検査を 受けることを選択する場合に、従うべき手続の一貫性を確保するために、策定されたものであ る。

パフォーマンス検査の範囲と目的

  1. パフォーマンス検査とは、特定のコンポジットについて、独立した第三者である検証者が 行うレビューをいう。特定のコンポジットのパフォーマンス検査は以下についてテストす るものである。
    a. 会社が、GIPS基準に準拠して当該コンポジットを構築し、計算していること。
    b. 会社が、GIPS基準に準拠して当該コンポジットを提示していること。
    パフォーマンス検査報告書は、検証者により検査された単一コンポジットについてのみ発 行されるものであり、他のコンポジットのパフォーマンス提示の正確性を証明するもので はない。
  2. パフォーマンス検査は、以下を要件としている。
    a. 会社がコンポジット構築に関するGIPSの必須基準のすべてに会社全体として準拠し ていること、および会社のパフォーマンス測定のプロセスと手続が、GIPS基準に準拠 してパフォーマンス数値を計算し、提示するよう設計されていることを記載した検証 報告書を、会社が有していること。
    i. 主たる検証者は、会社が以前に検証報告書の発行を受けていることを確かめるた めに、海外の現地検証者または前任者の検証結果を利用することができる。検証 者は、他の検証者の検証報告書の信頼性について自ら判断しなければならない。
    ii. 検証報告書の対象期間は、パフォーマンス検査の対象期間を含んでいることが期 待される。通常、会社は検証と同時にパフォーマンス検査を実施し、また、パフ ォーマンス検査の対象期間は、当該検証の対象期間以内とされる。この場合、検 証報告書よりも前に、パフォーマンス検査報告書を発行することはできない。
    b. 検証者が、特定のコンポジットがGIPS基準に準拠して構築、計算、提示されているこ とを確かめるための手続を実施すること。
  3. GIPS基準は、検証者が発行するパフォーマンス検査報告書について、特定の書式を定め ていない。しかしながら、パフォーマンス検査報告書には一般に以下の情報が含まれる。
    a. パフォーマンス検査の報告書であること。
    b. 検査されたコンポジットの名称
    c. 報告書の対象期間
    d. 検証者は、GIPSパフォーマンス検査に関するガイダンス・ステートメントに従って、 特定のコンポジットのパフォーマンス検査を実施したこと。 e. 当該コンポジットがGIPS基準に準拠して構築、計算、提示されていた旨の検証者の意 見
    会社は、検証者からパフォーマンス検査報告書を得ない限り、コンポジットについてGIPS 基準に関する検査を受けた旨を表明することはできない。検査を受けたコンポジット資料 は、検証者によるパフォーマンス検査報告書に含まれていなければならない(例えば、報 告書中に掲載するか、報告書に添付すること)。
  4. パフォーマンス検査手続を完了した結果、当該コンポジット提示がGIPS基準を満たして いないと検証者が判断することがある(例えば、会社の保持する記録では、コンポジット の構築または使用した計算方法を裏付けることができないなど)。このような場合には、 検証者は、パフォーマンス検査報告書を発行することができない旨およびその理由を記載 した書面を会社に提出しなければならない。検証者と会社は、検証者がパフォーマンス検 査報告書を発行できないことが、会社のGIPS基準への準拠表明に与える影響も考慮しな ければならない。

パフォーマンス検査の基本的留意事項

検証者は、特定のコンポジットのパフォーマンス検査を行う場合には、以下の仮定について、 それらが相互に関連していること、また重要な例外もあり得ることに配慮しながら、検討すべ きである。

  • 資産運用会社外の独立した情報源から得た情報は、会社内からのみ得た情報よりも、 より高い保証を提供する。
  • 検証者が、自らの知識で直接(実在する文書、所見、計算、操作テスト、検査などを 通じて)得た情報は、間接的に得た情報よりも説得力がある。
  • 主題に係るコントロールが有効となればなるほど、主題または主張についてより高い 保証が提供される。

パフォーマンス検査を行う際の検証者の目的は、パフォーマンス検査中にコンポジット提示 資料のエラーを発見できないリスクを許容される低いレベルにまで抑えられるよう、十分な証 拠を入手して適切な手続を実施することである。
パフォーマンス検査手続の範囲は、検証者が考慮すべき以下の事項に基づくべきである。

(a) テストされる情報の性質および重要性
(b) 虚偽表示の可能性
(c) 今回および前回の業務契約を通じて得られた知識
(d) 判断により情報が影響を受ける範囲
(e) 基礎データが不十分であること。

パフォーマンス検査の必須手続

次に掲げる手続は、パフォーマンス検査を行う際に、最低限実施しなければならないもので ある。これらの手続に従って検査が実施されない限り、検証者は、会社に対しパフォーマンス 検査報告書を発行することはできない。
パフォーマンス検査開始前の手続(パフォーマンス検査が、会社全体としての検証を行ってい ない検証者により実施される場合に適用される)

  • 会社についての知識。 パフォーマンス検査を実施する検証者は、関連する検証報告書、 検査対象となるコンポジットの提示資料、その他会社に関する利用可能な情報を入手し、 会社に関する適切な知識を確保しなければならない。
  • GIPS基準についての知識。パフォーマンス検査を実施する検証者は、最新情報、報告書、 ガイダンス・ステートメント、解釈および説明を含めて、GIPSの必須基準および勧奨基準 のすべてを理解し、それらすべての情報を考慮しなければならない (GIPS基準 0.A.15.参 照) 。
  • 適用される各国固有の法規制についての知識。 パフォーマンス検査を実施する検証者は、 会社に適用される各国固有の法律、規制に精通していなければならない。さらに、GIPS 基準が当該国の法律、規制に抵触するときは、その内容を確かめなければならない。
  • 会社の方針についての知識。パフォーマンス検査を実施する検証者は、パフォーマンス検 査の対象期間において会社が準拠および準拠維持のために採用しているコンポジットに 係る会社の方針および手続に関する文書を入手しなければならない。

パフォーマンス検査手続

  1. サンプルポートフォリオの選定。目的:検査対象となるコンポジットに適切なポートフォ リオが含まれていることを確かめること。パフォーマンス検査を実施する検証者は、コン ポジットの中から選定されたポートフォリオのサンプルによってGIPS基準への準拠をチ ェックすることができる。
    a) 検査対象期間におけるコンポジットの新規設定ポートフォリオおよび閉鎖ポートフォ リオの一覧表を入手し、会社のコンポジットへの組入れに関する方針および手続が適 切に実施されていることを確かめること。
    b) 検査対象期間において、当該コンポジットの定義を満たす、運用実績のあるフィー(運 用報酬)を課す投資一任ポートフォリオのすべてが、当該コンポジットに組み入れら れていることを確かめること。
    c) 検査のためにポートフォリオのサンプルを選定する場合には、その判断の基準として 次の事項を考慮すること。
    • コンポジットに含まれるポートフォリオ数
    • コンポジットの定義
    • コンポジットの資産総額に対する個々のポートフォリオの資産額
    • 会社の内部統制機構
    • 検査の対象年数
    • テクノロジーおよび外部のサービス提供者の利用
  2. キャッシュフロー。目的: 資本の増加および減少について、次の事項を確かめること。 a) 適切なポートフォリオに記録されていること。 b) 正確な金額で記録されていること。 c) 確立された方針に従って、適時に記録されていること。 手続は、検証者が次の事項について心証を得られるようなレベルで検討され、実施される べきである。
    • キャッシュフローが、カストディ明細書や内部記録などの適切な文書で裏付けられて いること。
    • 証券の増加または減少が、適正な評価額および適時な記録に基づいていること。
    • キャッシュフローおよび資本の増減の計上方法が、適切であり、一貫して適用されて いること。
  3. 収入と支出。目的: 収入と支出について、次の事項を確かめること。
    a) 適切なポートフォリオに記録されていること。
    b) 正確な金額で記録されていること。
    c) 適時に記録されていること。
    手続は、検証者が次の事項について心証を得られるようなレベルで検討され、実施される べきである。
    • 収入と支出が、カストディ明細書や内部記録などの文書で裏付けられていること。
    • フィー(運用報酬)を含む収入と支出の記録方法が、フィー控除前・控除後パフォー マンスの計算に関して、一貫して適用されており、適切であること。
    • 未収収益の計算および使用が、合理的であり、適切であること。
  4. ポートフォリオの取引処理。 目的: 証券の購入および売却について、次の事項を確かめる こと。
    a) 適切なポートフォリオに記録されていること。
    b) 正確な金額で記録されていること。
    c) 適切な日付で記録されていること。
    手続は、検証者が次の事項について心証を得られるようなレベルで検討され、実施される べきである。
    • ポートフォリオの取引が、カストディ明細書や内部記録などの文書で裏付けられてい ること。
    • パフォーマンス測定期間の期首および期末のポートフォリオのポジションが、カスト ディ明細書や内部記録などの文書で裏付けられていること。
    • ポートフォリオの取引の計上方法が、適切であり、一貫して適用されていること。
  5. ポートフォリオの評価。目的: パフォーマンス測定期間の期首および期末の証券ポジショ ンの評価について、次の事項を確かめること。
    a) 正確に評価されていること。
    b) 適切な日付で評価されていること。
    手続は、検証者が次の事項について心証を得られるようなレベルで検討され、実施される べきである。
    • パフォーマンス測定期間の期首および期末の証券評価が、会社の評価方針と整合して いること。
    • 使用された外貨為替レートが、会社の評価方針と整合していること。
    • ポートフォリオ評価方法が、適切であり、一貫して適用されていること。
  6. パフォーマンス測定計算。目的: ポートフォリオおよびコンポジットのリターンが正確に 計算されていることを確かめること。
    手続は、検証者が次の事項について心証を得られるようなレベルで検討され、実施される べきである。
    • ポートフォリオ・リターンの計算が、適切であり、一貫して適用されていること。
    • コンポジット・リターンの計算が、適切であり、一貫して適用されていること。。
  7. コンポジット提示情報と開示。目的: GIPS基準で必須とされる情報と開示事項のすべてが コンポジットに含まれていることを、次のような事項によって、確かめること。
    a) 情報と開示事項が、検査対象コンポジットにおいて適切に提示されていること。
    b) 情報と開示事項が、利用可能な文書で適切に裏付けられていること。
    検査対象コンポジットのパフォーマンス提示に追加情報(勧奨される開示・提示事項)が 含まれる場合には、この目的は、当該追加情報にも適用される。
    手続は、検証者が次の事項について心証を得られるようなレベルで検討され、実施される べきである。
    • 開示、提示および報告に関する必須基準のすべてが、適切に満たされていること。
    • 必須基準に要求される計算が、適切に行われていること。
    • 開示、提示および報告に関する基準の適用が、適切であり、合理的であること。
  8. 記録の保管。検証者は、パフォーマンス検査報告書の根拠となる十分な情報を保管しなけ ればならない。 パフォーマンス検査を実施する検証者は、パフォーマンス検査報告書の発行に先立ち、検 査されたコンポジットがGIPS基準に準拠して構築、計算、作成、および提示されている ことに関する確認書を会社から入手しなければならない。経営者確認書は、検査期間中に 検証者に説明されたその他の事項についても確認すべきである。

発効日

会社および検証会社は、2006年12月31日以降を期末とする期間のパフォーマンス実績を対 象とする特定のコンポジットについてパフォーマンス検査を実施することを選択する場合に は、本ガイダンスを適用しなければならない。発効日前に本ガイダンスを採用することが奨励 される。本ガイダンスは、業界のグローバルなベスト・プラクティスと見なされるべきである。 会社は、2006年12月31日よりも前のパフォーマンス実績を対象とするコンポジットについて パフォーマンス検査を既に終えている場合には、本ガイダンスに従って当該コンポジットを再 検査する必要はない(即ち、本ガイダンスを遡及適用する必要はない)。 適

適用事例

  1. 当社は、最近、年次の検証プロセスを終了し、さらにいくつか選定されたコンポジットに ついてパフォーマンス検査を行うため、別の検証会社を雇用した。検証期間中に、パフォーマンス検査の検証者にとって重要と思われる問題点がいくつか確認された。そのような 情報の報告について会社にはどのような責任があるか。

    会社は、パフォーマンス検査を実施する検証者の業務に影響を及ぼす可能性のある情報は すべて、完全に開示する責任がある。しかしながら、GIPS基準では、パフォーマンス検 査を実施する検証者が、パフォーマンス検査の意見形成の基礎の一部として、他の検証者 の検証結果を利用することは許容されているが、必須ではない。会社は、検証とパフォー マンス検査を別の検証者が実施することの影響を考慮すべきである。


  2. 当検証会社は、ABC Asset Management Firm の検証を行うために雇用されている。当社 は、また、検証に加えて、ABC社の大型株コンポジットのパフォーマンス検査を実施する ために雇用された。パフォーマンス検査報告書には、どのような文言を含めるべきか。

    GIPS基準では、検証者が発行するパフォーマンス検査報告書について、特定の書式を定 めていない。パフォーマンス検査報告書に含めることができる文言には、いくつかの選択 肢がある。同一の検証者が検証とパフォーマンス検査を実施する場合は、両方に言及した 書式が一般的に使用されている。検証会社は、以下のサンプル報告書にある文言の使用に ついて検討することができ、また、検証者に適用されるプロフェッショナル基準にも言及 すべきである。


  3. パフォーマンス検査は検証とどう異なるのか。

    検証の目的と範囲は、会社が、コンポジット構築に関するGISPの必須基準のすべてに会 社全体として準拠していること、および会社のパフォーマンス測定のプロセスと手続が、 会社全体としてGIPS基準に準拠してパフォーマンス数値を計算し、提示するよう設計さ れていることを確かめることである。検証は、特定のコンポジット提示の適切性を確かめ ようとするものではない。検証は、適用されるGIPS必須基準すべてへの準拠および準拠 維持のために会社が採用している方針および手続が適切であることを確かめ、かつ、それ らの方針を実施するためのプロセスと手続が整っているかをサンプルに基づいてテスト するものである。
    パフォーマンス検査は、特定のコンポジットが、GIPS基準に準拠して構築、計算、提示 されていることをテストするものである。パフォーマンス検査は、特定のコンポジットに ついて、会社がコンポジットの構築、計算、提示に関するGIPS必須基準に準拠するため のプロセスおよび手続を実施していることを確かめるためのテストを含んでいる。 例えば、検証を実施する際には、検証者は、利子収益の発生に関する会社の方針を確かめ なければならない。検証者は、リターンの計算が利子収益の発生に関する会社の方針と仮 定に基づいて行われているかを確かめるために、会社全体の中から選定されたポートフォ リオのサンプルによりテストすべきである。ポートフォリオのサンプルは、会社の全コン ポジットから選定される場合もあればそうでないこともあろう。
    特定のコンポジットについてパフォーマンス検査を実施する際には、ポートフォリオのサ ンプルは当該コンポジットの中から選定され、検証者は、会社が会社の方針を適切に実施していること(即ち、収益が適切なポートフォリオに正しい金額で適時に記録されている こと)を確かめなければならない。


  4. パフォーマンス検査手続では、コンポジットから選定されたポートフォリオのサンプルに よって、GIPS基準への準拠をチェックすることができるとしている。パフォーマンス検 査の正確性を確保するために必要となるサンプルのサイズを示したガイダンスはあるか。

    コンポジットから選定されるポートフォリオのサンプルサイズは、検証者が、GIPSパフ ォーマンス検査に関するガイダンス・ステートメントの手続1.c に記載された基準を検討 した上で行った判断により異なる。ポートフォリオのサンプルを選定するプロセスは、検 証手続において、GIPS基準への準拠をチェックするために会社のポートフォリオのサン プルを選定する際のプロセスと類似していることに留意すべきである。
    各コンポジットにつきチェックしなければならない具体的なポートフォリオ数またはポ ートフォリオの割合を示すことはできない。GIPSパフォーマンス検査に関するガイダン ス・ステートメントに規定されているように、検証者の目的は、パフォーマンス検査中に コンポジット提示資料のエラーを発見できないリスクを許容される低いレベルにまで抑 えられるよう、十分な証拠を入手して適切な手続を実施することである。
    検証者は、適切なサンプルサイズを決定するだけではなく、会社固有の状況を考慮した上 で、選定されたサンプルが合理的であるかを確かめなければならない。例えば、証券価格 をテストする際に、検証者は、取引所上場証券については時価の検証が比較的容易である と考え、最小限のテストでよいと判断するかもしれないが、取引の少ない証券については、 追加的なテストが必要であると判断するかもしれない。検証者は、ポートフォリオの評価 方法が合理的であることを確かめるために、どのような手続を実施するかを決定しなけれ ばならない。


  5. 当社の最新の会社全体の検証報告書および大型株コンポジットのパフォーマンス検査は、 2000年1月1日から2005年12月31日までの期間を対象としている。当社は、2000年1月1 日から2006年6月30日までの大型株コンポジット・パフォーマンスを求める質問状 (Request For Proposal, RFP)を受け取った。RFPは、当該大型株コンポジットがGIPS 基準に関して独立した第三者による検査を受けているかを質問している。当社は、当該コ ンポジット提示が、請求された全期間(2006年6月30日までの期間)について検査を受け ていると表明したいため、2006年6月30日までの期間についてパフォーマンス検査を完了 したいと考えている。当社は、大型株コンポジットのパフォーマンス検査を完了する前に、 2006年6月30日までの期間について会社全体での検証報告書を更新しなければならないか。

    検証報告書の対象期間は、パフォーマンス検査の対象期間と一致していることが期待され る。この会社の最善の選択肢は、検証とパフォーマンス検査の両方を更新して、請求され た期間、この例では2006年6月30日までの期間を含めることであろう。しかしながら、検 証会社が、6ヶ月間の期間について即座に完全な検証を行うには限界があることも考えられるため、パフォーマンス検査が検証よりも長い期間を対象とするという状況は、例外的 でまれであるといえよう。運用会社およびパフォーマンス検査を行う検証者は、会社の方 針および手続について、それら方針と手続をより長期の期間に適用することに関する統制 を含めて、検討する必要があろう。
    検証者が、検証対象期間を超える期間について、パフォーマンス検査報告書を発行するこ とができると結論付けた場合は、当該検査報告書の対象期間は、直近の検証報告書の日付 を12ヶ月以上超過すべきではない。公正な表示と完全な開示のために、パフォーマンス検 査報告書とRFPに添付されるコンポジット提示の両方において、次の事項を明確に開示す べきである。 (a) 特定の期間について検証が行われていないこと、および (b) 当該文書 が請求を行った見込顧客にのみ提供され得ること。

上記のガイダンス・ステートメントのPDFファイルは、以下からダウンロード下さい。
GIPSパフォーマンス検査に関するガイダンス・ステートメント



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