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平成21年度税制改正

項目

9. 金融・証券税制について

入力者 山下章太 更新日 20081220

『平成21年度税制改正大綱』が、平成20年12月12日において自民党から提出されました。
以下に、改正項目である『金融・証券税制』について掲載します。

この中で影響する企業が多い改正は、以下の事項になります。

  • 上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に対する税率の特例の見直し
  • 上場株式等の配当等に係る源泉徴収税率等の特例の延長

上記は、平成20年12月31日で期限が到来する上場企業の配当及び譲渡所得の軽減税率10%(本来は20%)を、 平成23年12月31日まで延長するものです。

また、軽減税率の期限到来後においても、100万円までの取得額に関する非課税枠の設定が予定されています。


金融・証券税制

  1. 上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に対する税率の特例の見直し

    平成21 年1月1日から平成23 年12 月31 日までの間の上場株式等の配当所得 及び譲渡所得等に対する税率を10%軽減税率(所得税7%、住民税3%)とする。

  2. 上場株式等の配当等に係る源泉徴収税率等の特例の延長

    (1)平成21 年1月1日から平成22 年12 月31 日までの間に居住者又は国内に恒 久的施設を有する非居住者に対して支払う上場株式等の配当等に係る源泉徴収 税率(特別徴収税率)に対する10%軽減税率(所得税7%、住民税3%)の特 例を1年延長する。

    (2) 国内に恒久的施設を有しない非居住者又は内国法人若しくは外国法人に対し て支払う上場株式等の配当等に係る7%軽減税率の特例を平成23 年12 月31 日まで(現行:平成21 年3月31 日まで)延長する。

  3. 源泉徴収選択口座における源泉徴収税率の特例の延長 平成21 年1月1日から平成22 年12 月31 日までの間の源泉徴収選択口座にお ける源泉徴収税率(特別徴収税率)に対する10%軽減税率(所得税7%、住民税 3%)の特例を1年延長する。

  4. 少額の上場株式等投資のための非課税措置の創設

    (1)金融所得課税の一体化の取り組みの中で「貯蓄から投資へ」の流れを促進す る観点から、上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に係る10%軽減税率が廃止 され20%本則税率が実現する際に、以下を骨子とする少額の上場株式等投資の ための非課税措置を創設する。

    @ 居住者等(満20 歳以上の者に限る。)は、金融商品取引業者等の営業所に 非課税口座を開設できるものとする。
    A 非課税口座とは、本措置の施行の日から5年内の各年において開設するB の非課税措置の適用を受けるための口座(一の年につき一口座に限る。)で、 その口座を開設した日からその年12月31日までに取得をする上場株式等(そ の取得対価の額の合計額が100 万円に達するまでのものに限る。)のみを受け 入れることとされているものをいう。
    B 非課税口座において当該口座を開設した日の属する年の1月1日から10 年内に生ずる上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等に対しては、所得税 及び住民税を課さない。

    (2)今後、不正防止のための番号制度等を利用した適正な口座管理方法や、非課 税口座の設定について要件違反があった場合における源泉徴収の取扱い等の制 度設計の詳細について更に検討を進め、平成22 年度改正において法制上の措置 を講ずる。

    (3)なお、金融所得課税の一体化については、金融商品間の課税方式の均衡化や 上場株式等の配当所得と譲渡所得等との間における損益通算の範囲の拡大を踏 まえ、今後、税の中立性を勘案しつつ、その他の金融資産性所得も対象とした 一体化について、引き続き検討を行う。

  5. カバードワラントに対する課税方式等を以下のように見直すこととする。

    (1)先物取引に係る雑所得等の課税の特例の対象に、居住者等が金融商品取引所 で取引されるカバードワラントを譲渡した場合における譲渡所得等及び当該カ バードワラントに係る差金等決済をした場合における雑所得等を加える。

    (2)金融商品取引所又は店頭で取引されるカバードワラントの譲渡及び差金等決 済について、先物取引に関する支払調書制度等の対象とする。 (注)これらの改正は、平成22 年1月1日以後に行われるカバードワラントの譲 渡及び差金等決済について適用する。

  6. 確定拠出年金制度

    (1)企業型確定拠出年金に導入される個人拠出(いわゆるマッチング拠出)の掛 金は、その全額を所得控除の対象とする。

    (2)確定拠出年金の拠出限度額について、次のとおり引き上げる。

    @企業型 (現 行) (改正案)
    イ 他の企業年金がない場合 月額4.6万円 月額5.1万円
    ロ 他の企業年金がある場合 月額2.3万円 月額2.55万円
    A 個人型 (現 行) (改正案)
    企業年金がない場合 月額1.8万円 月額2.3万円


  7. 生命保険料控除の改組

    生命保険料控除制度を以下のように改組する。
    (1) 所得税

    @ 生命保険契約等のうち介護(費用)保障又は医療(費用)保障を内容とする主 契約又は特約に係る保険料等について、現行の一般生命保険料控除と別枠で、 4万円の所得控除(介護医療保険料控除)を創設する。
    A 一般生命保険料控除及び個人年金保険料控除の適用限度額をそれぞれ4万 円(現行:5万円)とする。
    B 上記@及びAの各保険料控除の控除額の計算は以下のとおりとする。
    年間の支払保険料等 控 除 額
    20,000円以下 支払保険料等の全額
    20,000 円超40,000 円以下 支払保険料等×1/2+10,000円
    40,000 円超80,000 円以下 支払保険料等×1/4+20,000円
    80,000 円超 一律40,000 円
    C 生命保険契約等の主契約又は特約の保障内容に応じ、その契約に係る保険 料等を各保険料控除に適用する。
    D 上記の新制度については、新制度の施行日以後に締結した生命保険契約等 について適用し、同日前に締結した生命保険契約等については従前の制度を 適用する。
    この場合において、新制度と従前の制度の双方の控除の適用があるときに おける合計適用限度額は12 万円とする。
    E 新制度は、平成24 年分以後の所得税について適用する。今後、保険会社等 におけるシステム改修の必要性、契約内容の見直し等の場合の取扱い、各保 険商品の保険料控除の適用関係等、制度移行に伴う諸課題について更に検討 を進め、平成22 年度改正において法制上の措置を講ずる。

    (2) 個人住民税

    @ 生命保険契約等のうち介護(費用)保障又は医療(費用)保障を内容とする主 契約又は特約に係る保険料等について、現行の一般生命保険料控除と別枠で、 2万8千円の所得控除(介護医療保険料控除)を創設する。
    A 一般生命保険料控除及び個人年金保険料控除の適用限度額をそれぞれ2万 8千円(現行:3万5千円)とする。
    B 一般生命保険料控除、介護医療保険料控除及び個人年金保険料控除の適用 がある場合における合計適用限度額は7万円とする。
    C 上記@及びAの各保険料控除の控除額の計算は以下のとおりとする。
    年間の支払保険料等 控 除 額
    12,000円以下 支払保険料等の全額
    12,000 円超32,000 円以下 支払保険料等×1/2+6,000円
    32,000 円超56,000 円以下 支払保険料等×1/4+14,000円
    56,000 円超 一律28,000 円
    D 生命保険契約等の主契約又は特約の保障内容に応じ、その契約に係る保険 料等を各保険料控除に適用する。
    E 上記の新制度については、平成24 年1月1日以後に締結した生命保険契約 等について適用し、同日前に締結した生命保険契約等については従前の制度 を適用する。
    この場合において、新制度と従前の制度の双方の控除の適用があるときに おける合計適用限度額は7万円とする。
    F 新制度は、平成25 年度分以後の個人住民税について適用する。今後、保険 会社等におけるシステム改修の必要性、契約内容の見直し等の場合の取扱い、 各保険商品の保険料控除の適用関係等、制度移行に伴う諸課題について更に 検討を進め、平成22 年度改正において法制上の措置を講ずる。

  8. 特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例等について、特定 口座に受け入れることができる上場株式等の範囲に次に掲げるものを加える。
    (1)従業員持株会等を通じて取得した上場株式等で、当該従業員持株会等の事務 の委託を受けている金融商品取引業者等の営業所に開設する特定口座に受け入 れられるもの

    (2)生命保険会社の相互会社から株式会社への組織変更に伴いその社員に割り当 てられる株式等で、その株式等の上場の際に一定の方法により特定口座へ受け 入れられるもの

    (3)金融商品取引所等に上場する日前から引き続き所有していた株式等で、その 上場の際に一定の方法により特定口座に受け入れられるもの

    (4) 特定口座以外の口座で管理されていた被相続人、贈与者又は遺贈者(以下「被 相続人等」という。)の上場株式等で、当該口座が開設されていた金融商品取引 業者等の営業所に当該被相続人等に係る相続人、受贈者又は受遺者が開設して いる特定口座に一定の方法により移管されるもの

    (5)特定口座内保管上場株式等について、所得税法の規定による課税繰延べ要件 を満たさない次に掲げる事由が生じたことにより取得する上場株式等
    @ 取得請求権付株式に係る請求権の行使
    A 取得条項付株式に係る取得事由の発生
    B 全部取得条項付種類株式に係る取得決議
    C 取得条項付新株予約権が付された新株予約権付社債に係る取得事由の発生
    D 特定口座内保管上場株式等について与えられた取得条項付新株予約権に係 る取得事由の発生

  9. 平成17 年4月1日から平成21 年5月31 日までの間の特定口座への上場株式等 の保管の委託に関する特例を期限の到来をもって廃止する。

  10. 特定管理株式が価値を失った場合の株式等に係る譲渡所得等の課税の特例の適 用対象に、平成21 年1月5日前に上場株式等に該当しないこととなった内国法人 の株式で同日に特定管理口座から払い出されたものにつき、同日以後に株式とし ての価値を失ったことによる損失が生じた場合として当該株式を発行した株式会 社の清算結了等の事実が発生したとき(同日から当該事実が発生した日までの間 に当該株式と同一銘柄の株式を売買していないことその他一定の要件を満たす場 合に限る。)を加える。

  11. 上場会社等の自己の株式の公開買付けの場合のみなし配当課税の特例の適用期 限を1年延長する。

  12. 公共法人等又は金融機関等が提出する国外公社債等の利子等の源泉徴収不適用 申告書について、国外公社債等の利子等の支払の都度の提出を要しないこととす る。

  13. 内国法人又は国内に恒久的施設を有する外国法人が、国内において発行された 上場公募株式投資信託(特定株式投資信託を除く。)に係る信託契約の終了又は一 部の解約により支払を受ける金銭等のうち収益の分配に係る部分(国内において 支払われるものに限る。)については、所得税を課さないこととする。
    この場合において、当該信託契約の終了又は一部の解約により金銭等の支払を する者は、当該支払をする金銭等の額その他一定の事項を記載した支払調書を、 その信託契約の終了又は一部の解約があった日の属する月の翌月末日までに、当 該支払をする者の所轄税務署長に提出しなければならないこととする。
    (注)上記の改正は、平成21 年4月1日以後の上場公募株式投資信託に係る信託 契約の終了又は一部の解約について適用する。


上記の原文は、以下からダウンロード下さい。
税制改正大綱(平成20年12月12日)



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