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平成21年度税制改正

項目

10. 事業承継税制について

入力者 山下章太 更新日 20090723

『平成21年度税制改正大綱』が、平成20年12月12日において自民党から提出されました。
以下に、改正項目である『事業承継税制』について掲載します。

下記に改正における内容を記載します。

T.取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度の創設

1.取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度の創設の概要

(1)経営承継相続人が、非上場会社を経営していた被相続人よりその会社の株式等を収得し、その会社を経営している場合

(2)その経営承継相続人が納付すべき相続税額のうち、相続により収得した議決権株式等に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税を猶予する

(3)経営承継相続人は、経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)内は毎年、その後は3年毎に「承継届出書」を税務署長に提出しなければならない

(注)@「経営承継相続人」=経営承継円滑化法(省令6@七ト)に規定する経済産業大臣の認定を受けた一定非上場会社の継続者をいう

A「相続により収得」=相続と一定の親族への遺贈のほかの贈与税の納税猶予制度を適用した生前贈与を含む

B「議決権株式等」=「特例適用株式等」といい、相続開始前から既に保有していた株式等を含めて、その中小企業者の発行済株式等の総数等の3分の2に達する間での部分を含む

2.猶予税額の計算

(1)猶予税額の計算方法 @「相続税の納税猶予の適用がないものとして、通常の相続税額の計算」を行い、各相続人の相続税額を計算する
(注)経営承継相続人以外の相続人の相続税額はこの額となる

A経営承継相続人以外の相続人の収得財産は不変なものとしたうえで、経営承継相続人が、特例適用株式等(100%)のみを相続するものとして計算した場合の経営承継相続人の相続額と 特例適用株式等(20%)のみを相続するものとして計算した場合の経営承継相続人の相続税額の差額を経営承継相続人の「猶予税額」とする

Bなお、@による算出した経営承継相続人の相続税額からこの猶予税額を控除した額が経営承継相続人の納付税額となる。
(注)この「事業承継者控除方式」は「遺産収得課税方式」の導入が見送られたことを受け導入された「法定相続分課税方式の変形方式」である

3.猶予税額の免除

(1)経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)経過後の納税猶予額の免除
その経営承継相続人が特例適用株式などを死亡の時まで保有し続けた場合は、納税猶予額の免除が免除される。

(2)経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)経過後における猶予税額納付の免除用件

<いわゆる一定の場合>
@特例適用株式等に係る会社について、破産開始の決定又は特別清算開始の命令があった場合には、猶予税額の全額を免除する

A次の後継者への特例適用株式等を贈与した場合において、その特例適用株式等について贈与税の納税猶予制度の適用と受けるときは、その適用を受ける特例適用株式等に係る相続税の猶予税額を免除する(2次承継見合い分免除)

B同族関係者以外の者へ保有する特例適用株式等を一括して譲渡した場合において、その譲渡対価又は譲渡時の時価のいずれか高い額が猶予税額と下回る時は、その差額分の猶予税額を免除する (3)租税回避行為への対応規定=上記(2)@、Bの場合において、免除するとされるのうち、過去5年間(事業年度)の経営承継相続人及び生計を一にする者に対して支払われた「配当及び過大役員給与等に相当する額」は免除しない
(注)計画倒産・譲渡の防止の措置である

4.猶予税額の納付

(1)経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)内に、経営承継相続人が代表者でなくなる等の認定取消事由に該当刷る事実が生じた場合には、猶予税額を納付する

(2)認定の有効期間(5年間)経過後において、特例適用株式等の譲渡をした場合には、株式等の譲渡の割合に応じて猶予税額を納付する

5.利子税の納付

(1)上記4により、猶予税額の全部又は一部を納付する場合は、相続税法定申告期限からの利子税を併せて納付する

(2)利子税は「年3.6%」となる
(注)@日銀の基準割引率0.5%の場合=特例により2.2%になる
A利子税の本則税率も3.6%になる

6.担保の提供=相続税の納税猶予の適用を受けるためには、原則として、特例適用株式等のすべきを担保にてしなければならない

7.その他

(1)租税回避行為の対応

@資産保有型会社の判定において、過去5年間(事業年度)の経営承継相続人及び生計を一にする者に対して支払われた「配当及び過大役員給与等に相当する額」を特定資産及び総資産の額に加算する

A相続開始前3年以内に経営承継相続人の同族関係者から現物出資又は贈与により収得した資産の合計の総資産の割合が70%以上である会社に係る株式については、本特例は適用しない

Bこのほか、経営承継相続人等の相続税などの負担を不当に減少させる結果となる認められる行為に対応するための措置を検討する (2)他の特例との適用関係(小規模宅地等減額特例との併用可)

相続税の納税猶予の適用を受ける場合も小規模宅地についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を認める

(3)現行の特例の廃止等(措法69の5、70の3の3〜4)

@特定同族会社株式などに係る課税価格の計算の特例の適用(「10%減額特性」という)は平成21年3月31日をもって廃止する

<経過的適用関係>

平成21年3月3日までに「10%減額特例」の適用を受けるために相続時清算課税制度を選択して贈与を受けた株式等の取払い

(イ)10%減額特例の適用要件を満たしている場合には、相続人に10%減額特例を適用する
(ロ)後続者が平成22年3月31日までに相続税の納税猶予の適用と受ける旨の選択をした場合は、その後継者については、10%減額特例に代えて相続税の納税猶予を適用する

A特定同族株式等に係る贈与税の相続時清算課税制度の特例(措法70の3の3〜4)は@の(ロ)と同様の経過措置を講じたうえ、廃止する

(4)適用関係

@取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予は、経営承継円滑化法の施行日(平成20年10月1日)以後の相続等について適用を可能とする措置が設けられる。

A平成20年10月1日から平成21年3月31日までの間に開始した相続に係る被相続人の遺産に非上場会社の株式等が含まれており、その被相続人がその非上場会社の代表者であった場合には 、その被相続人に係る相続税の申告書を提出期限を平成22年2月1日まで延長する
(注)H20/10=>H21/8=>H22/2=6ヶ月延長

U.取引相場のない株式等に係る贈与税の納税猶予制度の創設

1.取引相場のない株式等に係る贈与税の納税猶予制度の概

(1)後継者が、経営承継円滑化法に基づく経済産業大臣の認定を受ける非上場会社を経営していた親族によりその保有株式等の全部(注)を収得し、その会社を経営していく場合には、その納税 猶予株式等の贈与に係る贈与税を全額の納付を猶予することとする
(注)保有株式等の全部=「猶予対象株式」といい、贈与前から後継者が保有していたものを含めて、発行済株式の総数等の3分の2に達するまでの部分に限る

(2)猶予税額も納付、免除等については、相続税の納税猶予と同様とする

(3)贈与者の死亡時には、引き続き保有する猶予対象株式等を相続により収得したものとみなし、贈与時の時価により他の相続財産と合算して相続税額を計算する。 その際、製剤産業大臣の認定をうけた場合には、相続税の納税猶予を適用する。

(4)その他所要の措置を講ずる



【付記】事業承継税制

  1. 取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度

    (1)概要

    経営承継相続人が、相続等により、中小企業における経営の承継の円滑化に 関する法律第12 条第1項第1号に基づき経済産業大臣の認定を受けた非上場 会社の議決権株式等を取得した場合には、その経営承継相続人が納付すべき相 続税額のうち、その議決権株式等(相続開始前から既に保有していた議決権株 式等を含めて、その中小企業者の発行済議決権株式等の総数等の3分の2に達 するまでの部分に限る。以下「特例適用株式等」という。)に係る課税価格の 80%に対応する相続税額についてはその経営承継相続人の死亡等の日までその 納税を猶予する。

    (注1)「経営承継相続人」とは、中小企業における経営の承継の円滑化に関する 法律施行規則第6条第1項第7号トに規定する経営承継相続人をいう。
    (注2)経営承継相続人は、経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)内は毎年、 その後は3年毎に継続届出書を税務署長に提出しなければならない。

    (2)猶予税額の計算

    @ 相続税の納税猶予の適用がないものとして、通常の相続税額の計算を行い、 各相続人の相続税額を算出する(経営承継相続人以外の相続人の相続税額は、 この額となる。)。

    A 経営承継相続人以外の相続人の取得財産は不変としたうえで、経営承継相 続人が、特例適用株式等(100%)のみを相続するものとして計算した場合の 経営承継相続人の相続税額と、特例適用株式等(20%)のみを相続するもの として計算した場合の経営承継相続人の相続税額の差額を、経営承継相続人 の猶予税額とする。
    なお、@により算出した経営承継相続人の相続税額からこの猶予税額を控 除した額が経営承継相続人の納付税額となる。

    (3)猶予税額の免除

    その経営承継相続人が特例適用株式等を死亡の時まで保有し続けた場合は、 猶予税額の納付を免除する。このほか、経済産業大臣の認定の有効期間(5年間) 経過後における猶予税額の納付の免除については次による。

    @ 特例適用株式等に係る会社について、破産手続開始の決定又は特別清算開 始の命令があった場合には、猶予税額の全額を免除する。

    A 次の後継者へ特例適用株式等を贈与した場合において、その特例適用株式 等について贈与税の納税猶予制度(後述)の適用を受けるときは、その適用 を受ける特例適用株式等に係る相続税の猶予税額を免除する。

    B 同族関係者以外の者へ保有する特例適用株式等を一括して譲渡した場合に おいて、その譲渡対価又は譲渡時の時価のいずれか高い額が猶予税額を下回 るときは、その差額分の猶予税額を免除する。

    なお、租税回避行為に対応するため、上記@、Bの場合において免除すると される額のうち、過去5年間の経営承継相続人及び生計を一にする者に対して 支払われた配当及び過大役員給与等に相当する額は免除しない。

    (4)猶予税額の納付

    @ 経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)内に、経営承継相続人が代表者 でなくなる等、当該認定の取消事由に該
    当する事実が生じた場合には、猶予 税額の全額を納付する。

    A @の期間経過後において、特例適用株式等の譲渡等をした場合には、特例 適用株式等の総数に対する譲渡等をした特例適用株式等の割合に応じて猶予 税額を納付する。

    (5)利子税の納付

    上記(4)により、猶予税額の全部又は一部を納付する場合には、相続税の法 定申告期限からの利子税(年3.6%)を併せて納付する。

    (6)担保の提供

    相続税の納税猶予の適用を受けるためには、原則として、特例適用株式等の すべてを担保に供さなければならない。

    (7)その他

    @ 租税回避行為への対応

    イ 資産保有型会社の判定において、過去5年間に経営承継相続人及びその 同族関係者に対して支払われた配当や過大役員給与等に相当する額を特定 資産及び総資産の額に加算する。
    ロ 相続開始前3年以内に経営承継相続人の同族関係者からの現物出資又は 贈与により取得した資産の合計額の総資産に占める割合が70%以上であ る会社に係る株式等については、本特例を適用しない。
    ハ 上記のほか、経営承継相続人等の相続税等の負担を不当に減少させる結 果となると認められる行為に対応するための措置を講ずる。

    A 他の特例との適用関係

    相続税の納税猶予の適用を受ける場合も、小規模宅地等についての相続税 の課税価格の計算の特例の適用を認める。

    B 現行の特例の廃止等

    イ 特定同族会社株式等に係る課税価格の計算の特例(以下「10%減額特例」 という。)は、平成21 年3月31 日をもって廃止する。
    なお、平成21 年3月31 日までに、10%減額特例の適用を受けるため相 続時精算課税制度を選択して贈与を受けた株式等については、
    (イ) 10%減額特例の適用要件を満たしている場合には、相続時に10%減額 特例を適用する。
    (ロ) 後継者が平成22 年3月31 日までに相続税の納税猶予の適用を受ける 旨の選択をした場合には、その後継者については、10%減額特例に代え て相続税の納税猶予を適用する。
    ロ 特定同族株式等に係る贈与税の相続時精算課税制度の特例は、イ(ロ)と 同様の経過措置を講じたうえ、廃止する。
    C 適用関係等

    イ 取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度は、中小企業におけ る経営の承継の円滑化に関する法律の施行日(平成20 年10 月1日)以後 の相続等について適用を可能とする措置を講ずる。
    ロ 平成20年10月1日から平成21年3月31日までの間に開始した相続に 係る被相続人の遺産に非上場会社の株式等が含まれており、かつ、当該被 相続人が当該非上場会社の代表者であった場合には、当該被相続人に係る 相続税の申告書の提出期限を平成22 年2月1日まで延長する。
    D その他所要の措置を講ずる。

  2. 取引相場のない株式等に係る贈与税の納税猶予制度

    (1)後継者が、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律に基づく経済 産業大臣の認定を受けた非上場会社を経営していた親族から、贈与によりその 保有株式等の全部(贈与前から既に後継者が保有していたものを含めて、発行 済議決権株式等の総数等の3分の2に達するまでの部分を上限とする。以下「猶 予対象株式等」という。)を取得した場合には、猶予対象株式等の贈与に係る贈 与税の全額の納税を猶予する。

    (2)猶予税額の納付、免除等については、相続税の納税猶予と同様とする。

    (3)贈与者の死亡時には、引き続き保有する猶予対象株式等を相続により取得し たものとみなし、贈与時の時価により他の相続財産と合算して相続税額を計算 する。その際、経済産業大臣の確認を受けた場合には、相続税の納税猶予を適 用する。

    (4)その他所要の措置を講ずる。



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