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国際会計基準(IFRS)

項目

2. 企業会計基準の必要性

入力者 山下章太 更新日 20090124

そもそも会計基準の役割というのは、どういうものなんでしょうか。

ここでは、国際会計基準等に触れる前に、そもそもの会計基準 の必要性について触れます。

企業は、出資者や金融機関などから資金を調達し、それを元に商品や原材料を仕入れ、 また、経費の支払をします。そして商品や製品を販売してその代金を回収し、仕入代金 を支払ったり、金融機関などへ借金の反済や利息の支払をします。事業活動から得られた利益については、出資者に対して利益を分配(配当金)し、また、国等の対して 税金を納める、といった様々な取引活動を繰り返しています。

企業は、このような取引活動やその成果を、株主や投資者などの利害関係者に対して説明する必要があります。 その際には、取引活動や成果を「会計のルール」に従って数値化し、 財務諸表という形で作成し、利害関係者に対して情報の提供をしていきます。

そのように、財務諸表を作成するにあたっての会計のルールとして、 「会計基準」が設けられているのです。

企業会計には、財務会計と管理会計の2つがあります。

事業活動の状況やその成果を外部の利害関係者に対して会計情報として提供していくのが財務会計であり、 企業の内部で経営管理に役立つ会計情報と提供していくのが管理会計です。

管理会計は、企業内部で経営に意見決定などに使用していく会計情報を対象にしていますから、 その企業が利用しやすい情報を、その企業独自の方法で作成していけばいいわけです。

一方で、財務会計は企業の外部の利害関係者が利用するものですから、 その企業独自の考え方やルールで作成したものでは意味がなく、社会全体の共通のルールに基づいて 作成された会計情報でなければなぃません。 財務諸表の作成にあたっては、社会全体において認められた共通のルールとして会計基準が必要になります。

もし仮に、会計基準がなかったり、 会計基準に従わないで財務諸表を作成したりすると、どうなるのでしょう?

会計基準自体は法律ではありませんが、財務諸表作成にあたっては従わなければならないものであり、 財務諸表作成に関する「法律」と位置づけられるものと 考えられます。「企業会計原則の設定について」においても、次のように書かれています。

「企業会計原則は、企業会計の実務の中に習慣として発達したものの中から、 一般に公正妥当と認められたところと要約したものであって、必ずしも法令によって 強制されないでも、すべての企業がその会計と処理するに当たって従わなければならない基準である。」

日本には、企業会計原則の他に、財団法人財務会計基準機構の企業会計基準委員会 (Accounting Standard Board of Japan:ASBJ)が作成する様々な会計基準が あり、企業はこの基準に従って財務諸表を作成していくことになります。

近年、企業会計基準委員会(ASBJ)から公表された会計基準としては、次のようなものがあります。

タイトル 公表日
企業会計基準第20号「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準 平成20年11月28日
改定企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」 平成20年9月26日
企業会計基準第19号「『退職給付に係る会計基準』の一部改正(その3)」 平成20年7月31日
企業会計基準第18号「資産除去債務に関する会計基準」 平成20年3月31日
企業会計基準第17号「セグメント情報等の開示に関する会計基準」 平成20年3月21日
改定企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」 平成20年3月10日
企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」 平成20年3月10日
企業会計基準第15号「工事契約に関する会計基準」 平成19年12月27日
企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」の改正 平成19年6月15日
企業会計基準第14号「『退職給付に係る会計基準』の一部改正(その2)」 平成19年5月15日
企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」 平成19年3月30日
企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」 平成19年3月14日
企業会計基準第11号「関連当事者の開示に関する会計基準」 平成18年10月14日
改定企業会計基準第1号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準」 平成18年8月11日
企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」 平成18年8月11日
企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」 平成18年7月5日

ただし、こういった会計基準が存在しなかったり、会計基準に従わないで 財務諸表を作成するとどのなるのでしょう。

それぞれの企業が、自分の思うままに財務諸表 を作成してしまうことになります。 例えば、機械設備の購入した場合に、ある会社では支払額をそのまま費用に計上しており、 別の会社では固定資産計上している、といった具合に好き勝手な処理がなされることになってしまいます。

そうなると作成された財務諸表は、どのように処理なされているのか 分かりませんから、信頼性の低いものとなってしまいます。

従って、財務諸表作成上のルールである会計基準は必ず必要なものであり、 尊守すべきものであるといえます。

社会的な影響が大きい上場企業等が会計基準に従わなかったとすると、 投資者に大きな影響を与えることになります。そこで、上場企業などには会計専門家である 監査法人や公認会計士による会計監査が義務付けられています。

仮に、会計基準に従わず、別の処理をしてしまった場合には、監査法人等から会計処理を修正するように 求められることになります。それに従わない場合は、監査法人から「不適正」という 監査意見の付された監査報告を受けることになり、その場合は上場は 廃止になってしまいます。



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