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項目

1. 有価証券の会計処理

入力者 山下章太 更新日 20120118

有価証券の種類と期末処理

  • 有価証券の保有目的による区分
保有目的区分 定義
売買目的有価証券 時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券
満期保有目的の債券 満期まで所有する意図をもって保有する社債その他の債券
その他有価証券 売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式以外の有価証券
子会社株式及び関連会社株式 子会社株式及び関連会社株式

上記の区分に応じて、有価証券の期末評価を以下のように行います。
売買目的有価証券は、期末の時価評価損益を、有価証券評価益・評価損ということでP/Lに計上します。
満期保有目的の債券は、デット・ファイナンスの箇所で説明した償却原価法によって期末価額を算定し、差額を受取利息としてP/Lに計上します。
その他有価証券は、期末の時価評価損益をP/Lには計上せずに、B/Sの純資産の部で調整します。
このように、期末評価において、時価と簿価の差額がP/Lに計上されるのは、売買目的有価証券だけで、その他の保有目的区分の有価証券は、 原則として、時価評価損益がP/Lに計上されるということはありません。

  • 保有目的区分に応じた有価証券の期末処理
有価証券の分類 B/S価格 評価差額の処理
売買目的有価証券 時価 当期の損益
満期保有目的の債券 取得価格又は償却原価 償却原価法を実施した場合の差額は、受取利息に含めて処理する。
その他有価証券 時価、償却原価 洗い替え方式に基づき、次のいずれかの方法により処理する。
@評価差額の合計額を資本の部に計上する。
A時価が取得原価を上回る銘柄に係る評価差額は資本の部に計上し、時価が取得原価を下回る銘柄に係る評価差額は当期の損失として処理する。
子会社株式及び関連会社株式 取得原価

有価証券の減損処理

売買目的有価証券以外は、時価評価損益がP/Lに計上されませんが、時価が簿価と比較して大幅に下落したときは別です。
時価のある有価証券と時価の無い有価証券によって取り扱いが異なりますが、有価証券の評価額が大幅に下落したときは、減損処理として、 P/Lに評価損を計上しなければなりません。

  • 時価のある有価証券

時価のある有価証券については、下記のように規定されています。
具体的には、期末日時点の時価を簿価と比較し、30%以上下落している場合には、減損処理の対象となります。

(金融商品に関する会計基準20)

満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式並びにその他有価証券のうち市場価格のあるものについて時価が著しく下落したときは、 回復する見込があると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなければならない。
  • 時価のない有価証券

金融商品会計基準では、帳簿価格と実質価額を比較し、50%以上下落している場合に減損処理を行います。よって、期末評価においては、 実質価額が50%を下回っていないかを検討する必要があります。

(金融商品に関する会計基準 21)

市場価格のない株式については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、相当の減額をなし、 評価差額は当期の損失として処理しなければならない。


<備考>
以前掲載していた本文中に、『期末日時点の時価を簿価と比較し、70%以上下落している場合には、減損処理の対象となります。』との記載がありましたが、『・・30%以上下落・・』の誤りです。 大変失礼致しました





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