【事例】利払いが発生しない残存2.5年の債権100に投資しているとします。 この債権のスプレッドは0で、現在価値を下表のスワップレートを利用して求める場合、2.5年のレートが無いため、 2年と3年のスワップレートを利用して2.5年のスワップレートを求め、債権価値を計算します。 |

@線形補間で2.5年のスワップレートを求める場合、
2.5年のスワップレート=(2年のスワップレート+3年のスワップレート)÷2
=(0.6875%+0.745%)÷2=0.71625%
となります。この債権のスプレッドは0ですので、割引率は0.71625%となります。
A次に、2.5年後に発生するキャッシュ・フローが100となりますので、
債権価値=キャッシュ・フロー÷(1+割引率)^年数
=100÷(1+0.71625%)^2.5=98.23円
となります。
イールドカーブ作成の注意点
・割引計算の対象とする年限とスワップレートの年限が一致しているということはほとんどないので、 近い年限のスワップレートから補間して対象の割引率を求める必要がある。 ・ほとんどのデリバティブは、キャッシュ・フローの発生回数が1回だけではなく、複数回発生する。 ・発生年数の割引率が異なりますので、発生するキャッシュ・フローの現在価値は異なる。 ・6ヵ月後と3.5年後のキャッシュ・フローは、価値が異なりますので、複数のキャッシュ・フローの現在価値を求めるためには、複数の割引率が必要。 ・イールドカーブは、その時点での市場の期待利回りを示すものですので、市場の予想が大きく影響する。 ・イールドカーブの形は、長期金利と短期金利の市場予想によって大きく違なってくる。 |
イールドカーブの形は、長期金利と短期金利の市場予想によって大きく違ってきます。大きく分けると「順イールド」と「逆イールド」のような区分されます。

