イールドカーブの作成方法
@国債によるイールドカーブの作成 ALIBORとスワップレートによるイールドカーブの作成 |
@国債によるイールドカーブの作成
国債からイールドカーブを作成する場合は、取引されている国債の利回りを繋いで作成します。最も発行量・取引量が多いのが、10年国債です。
【イールドカーブの作成の例】 @)10年国債が存在する期間は、10年国債の複利最終利回りを採用 A)10年国債が存在しない期間は、20年国債の複利最終利回りを採用 B)20年国債が存在しない期間は、30年国債の複利最終利回りを採用 |
国債の利回りを提供している情報ベンダーはたくさん存在しますが、
日本証券業協会が公表している公社債店頭売買参考統計値の10年国債複利利回りから作成した国債のイールドカーブは右の図のようになります。

ALIBORとスワップレートによるイールドカーブの作成
デリバティブで最も利用されているイールドカーブは、1年内はLIBORで作成し、1年超はスワップレートで作成したイールドカーブです。こちらは国債と比較すると、
利用が非常に簡単です。
例えば、イールドカーブは下記のような手順で作成します。
1 | スタート時点のO/N(オーバーナイト:翌日返済)金利は、無担保コールオーバーナイト物を利用 | そのままLIBORのO/Nを利用するケースもあるが、無担保コール金利(金融機関同士がコール市場において、担保なしで、短期資金を借りる際の金利)を利用することが多い。 |
2 | 1年内の金利は、LIBORを利用 | 通常LIBORは1年=360日で表示されていますので、日本の金利慣行である1年=365日に修正して利用する必要がある。 LIBOR(365日ベース)=LIBOR(360日ベース)÷360×365で修正する。 |
3 | 1年超の金利は、スワップレートを利用 | スワップレートが変動金利であるLIBORを固定化する際に利用する金利なので、そのまま利用することができる。こちらは1年=365日となります。 |
2009年7月31日時点の無担コール翌日物、LIBOR、スワップレートですが、これらを利用してイールドカーブのサンプルを作成すると、次ページの図のようになります。

