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項目

4. 契約内容による評価方法の違い

入力者 山下章太 更新日 20091231

■通常の金利スワップ契約

 金利スワップは、通常は変動金利と固定金利の交換取引です。
 想定元本が10億円の取引の場合で、固定金利と変動金利の差が1%だったとすると、
10億円×1%=1,000万円/年の金利支払が発生します。
 ただし、想定元本に比べると、リスクの発生は1%程度であり、大きなリスクが発生しているとまでは言えません。
 通常の金利スワップの場合は、金利の変動によって利益や損失が発生しますが、普通の借入と同じくらいのリスクですので、あまり気にする必要はありません。
 また、このタイプの金利スワップは、変動金利を固定化するなどのヘッジ目的で利用される場合が多く、そもそも金利上昇リスクを低下させる目的で利用されているため、
 リスクが高いとまでは言えません。


■トリガー、レバレッジが含まれる金利スワップ契約

 逆に、金利以外の条件が入ってくる場合は、通常の金利スワップよりもリスクが高くなるケースがあります。
 金利交換条件に条件が設定されていて、一定の金利水準よりも上回り、一方にだけ支払が発生したりする場合は、契約におけるリスクが大幅に増加します。

契約内容がいくつかの決済条件に分かれている場合は、シミュレーション・モデル以外で評価額を算定することが非常に困難です。

@トリガーが含まれる金利スワップ
ノックアウト条項(デリバティブの自動消滅条項)が付いている金利スワップをサンプルに考えてみます。

【ノックアウト付金利スワップ契約 】
契約期間  5年間
決済日  毎月末
想定元本  1億円
受取決済額  1ヶ月LIBOR
支払決済額  0.7%(固定)
ノックアウト条項  1ヶ月LIBORが1.5ヶ月を超える場合、本件デリバティブは自動消滅する
その他  ボラティリティは一律30%として計算

*この金利スワップは、1ヶ月LIBORが1.5%になった場合に、契約が自動終了するという内容になっています。

作成された金利のうち、ノックアウト条項が付加されている場合は、金利が1.5%を超える場合、それの以降の決済は行われないことになります。


契約内容による評価方法の違い

契約内容による評価方法の違い

通常の金利スワップの場合は、自動消滅条項が入っていないため、比較的分布傾向が極端ではない評価が行われます(左図)。
これに対して、ノックアウト条項が付加されている場合、作成した金利(前頁)のうち1.5%を超えた場合に以降の金利交換が終了しますので、
発生する損益が通常の金利スワップと比較すると異なってきます(右図)。


契約内容による評価方法の違い

契約内容による評価方法の違い

A元本変動が含まれる金利スワップ

元本変動型の金利スワップをサンプルに考えてみます。

【元本変動型金利スワップ契約】
契約期間  5年間
決済日  毎月末
想定元本  ■1ヶ月LIBORが1.5%以下の場合:  1億円
 ■1ヶ月LIBORが1.5%を超える場合: 5億円
受取決済額  1ヶ月LIBOR
支払決済額  0.7%(固定)
その他  ボラティリティは一律30%として計算


通常の金利スワップの場合は、元本変動型ではないため、比較的分布傾向が極端ではない評価が行われます(左図)。
シミュレーションにおける分布結果を比較してみると明らかですが、元本変動により金利上昇時のキャッシュ・フローが増加したことに伴い、
評価額も大きくプラス方向に寄っていることが分かります(右図)。


契約内容による評価方法の違い

契約内容による評価方法の違い



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