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レバレッジド・バイ・アウト(LBO)/マネジメント・バイ・アウト(MBO)

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4. 優先劣後構造とは?

入力者 山下章太 更新日 20071012

ファイナンスを行う際には、優先劣後構造を設ける場合がよくあります。
これは、資金調達先によってリスク・リターンの選好が異なるため、 それぞれの資金調達先に応じたファイナンスを行う必要があるためです。
ここで、優先劣後構造を設けることを、トランチング(Tranching)といい、 各部分をトランシェ(Tranche)といいます。

トランシェ1

よく、「株はリスクが高い」といいますが、これは返済順位が最も低いという点からも、 正しい認識だと思います。

「シニア(Senior)」とは、通常の貸付と同じようなものだと思ってください。 金銭商品貸借契約に従って、『いつ・いくら支払う』というものが契約上定められていて、 その契約上の取決めを破ると、債務不履行(デフォルト)になります。

「メザニン(Mezzanine)」は「中二階」という意味ですが、 「シニア」と「エクイティ」の間にあることからきています。
このうち、「劣後ローン・劣後債」は調達先から見れば”負債”ですが、 通常はシニアの返済が問題ない水準でなければ、劣後ローン等を返済できないような契約になっています。
「優先株式」は調達先から見れば、”純資産”ですが普通株式とは異なり、 償還を前提とした設計になっている場合が多くみられます。 ただし、優先株式の場合は、法的な債務では無いため、法的債務(負債)にそもそも劣後します。
多く見られるものが、

  • シニアとメザニンにおける関係者間合意書(Inter Creditor Agreement)が締結され、 契約によって劣後の扱いを受けることを合意させる
  • 償還期限がシニアよりも長く設定されている(期間劣後)
  • 残余財産分配権に関する劣後条項(返済に関する劣後)
  • 一定の財務比率をクリアしなければ、強制的に弁済が繰り延べられる条項
  • 一定水準以上の現預金が存在する場合の、シニアの強制期限前弁済条項
  • 優先株式の場合は、法的な債務では無いため、法的債務(負債)にそもそも劣後する
といった条項を契約に入れることによって、シニアよりも返済順位を劣後させることになります。

「エクイティ(Equity)」とは、株式です。 法的な債務ではありませんし、「メザニン」に優先株式が入っている場合は、 ”株主間契約”によって、優先株式を償還するまでは、配当を行わないなどの 取決めを設けます。

返済条件等に関する優先順位(リスク)については、上述の通りですが、 経済条件(リターン)については、リスクが高いほど高くなりますので(ハイリスク・ハイリターン)、 エクイティが最も高いリターンを要求するおことになります。

トランシェ2

実際の事例によって異なりますが、例を示せば以下のようになります。

  • シニア:〜5%
  • メザニン:5〜15%
  • エクイティ:20%〜
なお、上記数値はあくまで一例ですので、実際の事例によって経済条件は異なりますのでご留意下さい。



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