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4. 投資不動産に関する賃貸等不動産会計基準

入力者 山下章太 更新日 20110501

投資不動産に関する賃貸等不動産会計基準

ここでは、「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準(以下、「賃貸等不動産会計基準」といいます。)」について解説します。

まず、この会計基準での賃貸等不動産とは、遊休不動産と投資用不動産を意味します。すなわち、本業と関係のない資産です。
少し前の言い方をすると、財テクのようなものだと思って下さい。

日本の会計基準は、取得原価主義を採用していますので、不動産に関しては原則として、時価評価を行うということはありません。
ただし、賃貸等不動産は本業に関係のない資産ですので、余剰資産として売却することも可能です。

このような観点から、賃貸等不動産会計基準においては、本業に関係のない売却可能な不動産の時価を開示することにより、 不動産運用が適切に行われているかを開示することになります。
会計上の扱いは、あくまで参考情報としての注記ですので、減損会計のように財務諸表に直接影響を与えるというものではありません。
賃貸等不動産に該当するかどうかは、具体的には下記のフローに従って判断します。

賃貸等不動産

この判断フローを見れば一目瞭然ですが、会社が本来自分で利用していない不動産は、基本的には賃貸等不動産に該当します。

一昔前であれば、資金に余裕があるときに地方の土地を購入しておき、(たとえば、購入してから10年後に)工場を建設するときに、 保有している土地を利用していたような企業も多いと思います。そのうち、利用するかも知れないという理由で、 資金が余っているときに購入する場合です。

賃貸等不動産会計基準がスタートした今では、使用が見込まれない場合、賃貸等不動産に該当し、時価を開示する必要が生じます。
購入金額(取得価格)と時価が開示されてしまうため、不動産運用が成功しているか失敗しているかが、広く世間に知られるので、 以前のように、気楽に不動産を購入できなくなってきたのです。

また、保有している賃貸等不動産の時価が外部に公表されますので、含み益を抱えている会社をより正確に把握することができます。
場合によっては、買収のターゲットとされてしまう会社が出るかも知れません。
このような観点から、賃貸等不動産を意識した不動産戦略を考えるうえでは、下記の点が重要となります。

@企業として利用しない不動産は取得価額と時価の開示が要求されるため、運用損益がダイレクトに投資家に公表される

A遊休資産の時価が開示されてしまうため、会社の含み益・含み損がより投資家に見えやすくなり、会社の清算価値が見やすくなる

このような観点から、保有不動産を効率的に部門に配分していき、不要な不動産は売却していくことで、 不動産運用の評価損益を過度に開示しない不動産戦略を採ることが可能となります。




ご参考情報

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【書籍情報】
書籍名:金融マンのための不動産ファイナンス講座
著者:山下章太
出版社:中央経済社
発行日:2011年3月25日
税込価格:3,150円
A5判/300頁
ISBN978-4-502-68490-6

内容(「BOOK」データベースより)
不動産をファイナンスとして利用するための基礎知識や、担保価値を把握するための手法、不動産を利用したファイナンスに関するさまざまな特徴を、難解な部分を極力排除したうえで、事例を交えながら解説。

出版社リンクページ:
金融マンのための不動産ファイナンス講座

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