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不動産投資に関する会計

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9. 不動産に関連する税金

入力者 山下章太 更新日 20110505

不動産に関連する税金

※下記は、地方自治体による税率の差や、簡略化して記載している箇所があります。
実際の税率等については、各地方自治体のホームページ等をご覧下さい。

不動産を継続所有する場合、必要となる税金は、不動産取得時に必要となる1回だけの税金、 毎年継続的に必要となる所有に掛かる税金、収益が発生した時に発生する税金の3種類です。

不動産の税務は、大きく下記のように分けることができます。

不動産に係る税務の分類

対象 税金の種類
不動産取得時 不動産取得税
登録免許税
継続保有 固定資産税(土地・建物の場合)
償却資産税(設備等の場合)
賃貸物件の場合 法人税、住民税、事業税(法人の場合)
所得税、住民税(個人の場合)

@不動産取得時に必要となる税金(不動産流通税)

不動産の取得時に必要となる税金は、不動産取得是と登録免許税ですが、これらをまとめて「不動産流通税」と呼ばれています。

不動産を取得する際には、不動産の所有権の変更に掛かる登記を行わないといけませんが、この際の登記費用が登録免許税です。
登録免許税は、登記時に必要となりますが、所有権の移転における登録免許税は、不動産の価格を基準にして、税率を設定して計算します。

登録免許税=不動産の価格×税率

登録免許税を計算する際の不動産の価格は、固定資産税評価額を用います。

登録免許税は、発生原因によって、税率が異なりますが、通常の売買の場合は、下記のような税率が課されることになります。

【不動産売買時の登録免許税】

不動産の種類 税率
土地 2.0%
建物 2.0%

なお、土地に関しては、現在登録免許税の軽減措置が採られていますので、それぞれの形態に応じて、下記のようになっています。

【土地の所有権の登録免許税】

年度 信託 一般 TMK
平成22年度 0.20% 1.0% 0.8%
平成23年度 0.25% 1.3% 1.1%
平成24年度 0.30% 1.5% 1.3%

建物については、自己使用の住宅(マイホーム)のみが軽減税率の適用対象となります。

登録免許税は、発生原因に応じて税率が異なってきますが、自分で居住する場合については、軽減税率が適用されます。
軽減税率の適用となる要件は、下記の3つです。

・自己の居住の用に供する家屋であること

・個人の住宅の用に供される床面積50u以上の家屋

・中古住宅の場合は、築後25年以内(木造は20年以内)のもの又は一定の耐震基準に適合するもの

そもそも自己の居住の用に供する家屋であることが必要ですので、投資用の不動産は対象になりません。

いわゆる、マイホームの購入時の登録免許税の軽減措置だと思ってください。新築住宅の場合は、床面積が50u以上であれば、適用されます。
中古住宅の場合も、築年数が要件を満たしていれば、軽減税率の適用対象になります。

【建物取得時の登録免許税の比較】

項目 一般税率 マイホームの税率
建物 2% 0.3%

次に、不動産取得税について説明します。不動産取得税の税率は概ね4%ですが、都道府県が設定しているため、 各自治体によって税率が若干違ってきます。

たとえば、東京都で宅地を取得した場合、2010年4月現在では、
不動産取得税=取得した不動産の価格×4%
となります。

宅地の場合は、課税標準額が土地の価格の1/2となりますので、
不動産取得税=取得した不動産の価格×1/2×4%
となります。

なお、信託受益権として売買した場合は、信託受益権の売買になるので、不動産取得税は課税されません。

A継続保有時に必要となる税金

継続的に不動産を保有する際に必要となる税金としては、下記の3つが該当します。

・固定資産税、都市計画税(土地・建物の場合)

・償却資産税(設備等の場合)

・法人税・所得税(賃貸物件の場合)

固定資産税は、毎年1月1日現在で市町村の固定資産課税台帳(土地補充課税台帳、家屋補充課税台帳など) または登記簿などに所有者として登録されている人(個人、法人を問わない)に対して課税されます。

都市計画区域においては、固定資産税とセットで、都市計画税が課税されるのですが、市街化区域内に住宅などを所有すれば、 固定資産税と都市計画税とが併せて徴収されることになるわけです。

固定資産税、都市計画税についても、市区町村単位で課税される税金ですので、税率は各市区町村によって、税率が異なることになります。
標準的な税率及び制限税率(税率の上限)を示すと、下記のようになります。

【固定資産税・都市計画税の標準税率等】

固定資産税 固定資産税評価額 × 1.4%(標準税率)
都市計画税 固定資産税評価額 × 0.3%(制限税率)

償却資産税については、登記簿謄本等に記載されていないものの、設備投資として固定資産となるものです。

法人や個人事業者で償却資産を保有している場合は、償却資産税が課税されることになります。
たとえば、ビル等を建設した場合、内装設備等が必要となりますが、建設した建物部分は、登記簿謄本に登記され、 固定資産税の対象となりますが、設備投資によって取得した固定資産は登記されませんので、固定資産税の対象となりません。

日本の税金は、固定資産計上される一定金額以上(原則、10万円以上)の設備投資については、課税対象とされます。

原則的な税率は、1.4%ですので、固定資産税とほぼ同じような税金だと思って下さい。
償却資産を保有している法人や個人事業者は、毎年1月1日現在所有している償却資産の内容(取得年月、取得価額、耐用年数等)について、 1月31日までに償却資産の所在する区にある市区町村(東京の場合は、都税事務所)に申告する必要があります。

このように、継続的に掛かる税金としては、固定資産税、都市計画税、償却資産税がありますが、これらは、「都市計画区域の物件であるか?」、 「登記簿謄本に載ってくるか?」、によって違ってきます。

また、賃貸物件として保有している場合には、テナントや借主から賃料収入が入ってきますので、課税所得が発生します。
物件所有者が法人の場合は、法人税として確定申告において賃料収入から発生した課税所得を申告しなければなりませんし、 個人の場合は、不動産所得として確定申告することが必要となります。

賃料収入は、不動産特有の税金というよりも、事業として不動産賃貸を行っている場合に発生する所得ですので、 一般的な法人税・所得税と同じタイプの税金が発生することになります。




ご参考情報

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【書籍情報】
書籍名:金融マンのための不動産ファイナンス講座
著者:山下章太
出版社:中央経済社
発行日:2011年3月25日
税込価格:3,150円
A5判/300頁
ISBN978-4-502-68490-6

内容(「BOOK」データベースより)
不動産をファイナンスとして利用するための基礎知識や、担保価値を把握するための手法、不動産を利用したファイナンスに関するさまざまな特徴を、難解な部分を極力排除したうえで、事例を交えながら解説。

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