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不動産ファイナンスの基礎論点

項目

5. 不動産投資におけるキャップレート

入力者 山下章太 更新日 20110509

不動産のキャップレートとは

キャップレートは、収益物件(賃貸用の不動産など)において、物件の利回りを表すものです。 不動産がどれだけの収益力があるかということを示すものですが、別の考え方をすれば、何年で投 資金額を回収できるかということと同じだといえます。

たとえば、キャップレートが5%の場合は、不動産の投資利回りが5%なのですが、別の観点からす れば、20年しないと投資金額が回収できないということが言えます。キャップレート10%でも、投資 回収までに10年掛かります。

人気のある不動産ほど、キャップレートは低くなりますが、同時に投資回収期間は長くなることになります。

不動産は、長期的に保有することを前提としていますので、キャップレートはそれほど高くはありません。

たとえば、満期までの期間が5年の社債に投資している場合は、社債は5年後の満期に全額償還されますので、 投資期間は5年間として投資利回りを判断します。一方、不動産は20年とか30年とか投資することで利回りを判断 していきますので、継続的に投資するとどうしても他の投資対象と比べて感覚が違います。

このような前提で、キャップレートは利用されるものです。



キャップレートによる不動産価格への影響

キャップレート=年間純収益÷投資金額
ですが、キャップレートを求めることが目的ではありませんので、通常は、価格を求めるためにキャップレートを利用します。

たとえば、年間収益が10百万円の物件があり、キャップレートが5%として評価を行う場合は、

不動産評価額=純収益÷キャップレート=10百万円÷5%=200百万円

となります。

このキャップレートは、少し変化するだけで大きなインパクトを受けます。

たとえば、キャップレートが4%に下がると、

不動産評価額=10百万円÷4%=250百万円

となり、不動産から発生する収益が変化しなくても、50百万円も不動産価格が上昇します。

逆に、キャップレートが6%に上がると、

不動産評価額=10百万円÷6%=166百万円

となり、不動産価格が33百万円下落します。

このように、キャップレートとはその時の経済環境によって変動するものです。

キャップレートは、市場が予想する不動産の投資利回りです。不動産価格を決定する際に利用することは必要ですが、 キャップレートがどれくらいであれば適正かということは、誰にも判断できません。

「この物件だと、キャップレートが4%だと低すぎるけど、5%だと高すぎる」くらいの判断はできるかも知れませんが、 キャップレートが4.4%が適正か、4.6%が適正なのかという点については、ほとんど誰にも判断がつきません。

キャップレートとは、このような性質のものだということを、あらかじめ理解しておく必要があります。




ご参考情報

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【書籍情報】
書籍名:金融マンのための不動産ファイナンス講座
著者:山下章太
出版社:中央経済社
発行日:2011年3月25日
税込価格:3,150円
A5判/300頁
ISBN978-4-502-68490-6

内容(「BOOK」データベースより)
不動産をファイナンスとして利用するための基礎知識や、担保価値を把握するための手法、不動産を利用したファイナンスに関するさまざまな特徴を、難解な部分を極力排除したうえで、事例を交えながら解説。

出版社リンクページ:
金融マンのための不動産ファイナンス講座

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