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項目

2. 機関設計

入力者 山下 更新日 20071008

[何を決めるの?]

簡単に言うと、どういう組織にするかということです。

会社には機関と呼ばれる意思決定などを行う組織を定める場合があります。
会社法では、39通りの機関設計が認められていますが、この機関設計をどうするかという点をあらかじめ決めておかなければ、 「取締役が何人以上必要なのか?」ということも分かりません。

会社法での機関は、株主総会、取締役、取締役会、監査役、監査役会、会計監査人、会計参与がありますが、 株主総会、取締役は必須なので、それ以外について解説していきます。

[ちょっと解説]

会社法では、大雑把に言うと、
・公開会社か?
・大会社か?
によって扱いが異なってきます。


「公開会社」とは上場会社のことではなく、定款による株式譲渡制限がない会社いいます。

「大会社」とは、最終事業年度に係る貸借対照表において、資本金として計上した額が5億円以上、 又は負債の部に計上した額の合計額が200億円以上の会社をいいます。


具体的には、会社の種類によって、機関設計は以下のような組み合わせになります。
株式の譲渡制限 大会社 取締役会 監査役 監査役会 会計監査人 会計参与
あり 該当する
該当しない
なし 該当する
*a
該当しない
(会計監査人を置く時) *b
置く
該当しない
(会計監査人を置かない時) *c
取締役会を設置するときのみ義務
*c
(置かない)
委員会設置会社 × ×
○:設置が必要
△:設置が任意
×:設置できない


最も簡単な例は、公開会社でない(譲渡制限あり)で大会社以外の場合で、この場合は取締役1名だけでOKです。
会計参与はどの会社形態でも、設置が任意になっています。

[気をつけること]

*a : 監査役会を設置するときは、取締役会を置かなければならない。
*b : 大会社でない場合は、会計監査人は法律上設置の義務はありません。
*c : 会計参与を設置するときは監査役は置かなくてもよい。
※上の表の注釈に対応しています。

補足:株式の譲渡制限
株式は他人に譲渡することができることが原則とされていますが、 その例外の一つとして、定款により株式の譲渡につき会社の承認を要する旨を定めることができます。 ここで、譲渡を承認する機関は、原則として、取締役会を設置しない株式会社では株主総会が、 取締役会を設置する株式会社では取締役会が務めることになります。
なお、旧商法ではすべての株式に対して譲渡制限を定める必要がありましたが、 会社法では一部の株式について譲渡制限することができることとなりました。

公開会社でない会社のメリットは、
・株式譲渡の際に、会社の承認が必要となるため、知らない人が株主になってしまうリスクが低い。
・機関設計が簡単。
・取締役・監査役の任期を、定款により、最長10年まで伸張できる。
・発行株式の総数は、発行可能株式総数の4分の1を下ることができない、というルールが適用されない。

公開会社でない場合のデメリットとしては、
・株式公開が公開会社でなければできない。
・投資家が自由に売買できないため、譲渡制限の無い株式と比較すると、投資対象として見劣りがする。
・担保設定などへの利用が不便。
ということが挙げられますが、IPO前はそれほど不都合という程のことはありません。



また、上場審査基準においては、株式の譲渡制限を行っていないことが 上場審査基準の要件の一つとして定められていますので、仮に設立当初は譲渡制限を付していたとしても 上場前には定款を変更して譲渡制限を外す必要があります。

補足:最低資本金基準

現在は最低資本金基準がありませんので、資本金が1円以上であれば会社設立はできます。
ただし、払込額は設立後の当面の資金となりますので、事業計画を考慮して決定しましょう。

資本金額が決定したら、1株あたりの発行金額、発行可能株式総数を決定します。

この際、払込金額の2分の1を超えない金額は、資本金として計上せずに(会445 U)、 資本準備金として計上することできます(会445 V)。

公開会社の場合は、設立時の発行株式総数は発行可能株式総数の4分の1を 下回ることができませんのでご留意ください。



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