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不動産ファイナンスの基礎論点

項目

16. 不動産流動化におけるヴィークルの整理

入力者 山下章太 更新日 20110806

不動産投資を行う際には、いくつかのヴィークル(投資するためのペーパーカンパニー)が利用されます。

証券化を行う際には、SPC、TMKなどさまざまなヴィークルが利用されていますが、それぞれ違いがあります

不動産の流動化にでてくる用語としては、下図のようなものがあります。

                       
用語内容
SPC特別目的会社(Special Purpose Company)の略で、何らかの目的のために設立された会社を総称して、   SPCといいます。
SPVSPCと同様に、Special Purpose Vehicleの略称として利用されます。SPCは単に会社のみを指す場合が   多いのですが、SPVと言った場合は、Vehicle(乗り物のようなもの)として会社形態以外も含まれます。
TK代表的な組合である匿名組合(Tokumei Kumiai)の頭文字を取って、「TK」と言われますが、商法に   おける組合契約の一形態です。
TMK『資産の流動化に関する法律』に基づき設立される法人であり、特定目的会社(Tokutei Mokuteki Kaisha)   の頭文字をとって、TMKと言われます。
GK、LLC一般的な会社形態である、合同会社の略称です。合同会社(Godo Kaisha)の頭文字を取って、GKと呼   ばれます。また、諸外国において活用されるLimited Liability Companyと同様であることから、LLCと呼   ばれることもあります。
LPS投資事業有限責任組合契約に関する法律(LPS法)によって設立される組合で、投資事業有限責任組合   (Limited Partner Ship)を指します。
LLP有限責任事業組合の略称で、「有限責任事業組合契約に関する法律」に基づくLimited Liability Partnershipを指します。
KK 一般的な会社形態である、株式会社の略称です。株式会社(Kabushiki Kaisha)の頭文字を取って、 このように呼ばれることがあります。

また、これらのヴィークルをビジュアル的に整理すると、図表Xのようになります。 ここで、会社型と組合型という区分けで整理していますが、組合型というものは、きわめて曖昧です。

【ヴィークルの種類と関係】

ヴィークルの種類と関係

組合は、基本的には契約によって成立しますので、それ自体には取引対象となることができないもの も多く含まれます。

パススルー(構成員課税)をするために、匿名組合(TK)出資を行ったりしますが、あくまで契約上 の概念です。

基本的には、組合=契約ですので、形はないのです。

典型的なのは民法上の組合ですが、民法上の組合の成立要件は、

  • 複数の当事者が存在すること
  • 当事者たる組合員による出資があること
  • 特定の共同事業を営むことを目的とすること
  • 当事者が組合の成立を約すること(当事者意思の合致)

というものです。

共同事業を出資して行うだけですので、株式会社等のように、法人として契約主体になれるわけでは ありません(法人格がない)。

AさんとBさんが、「この土地は値上がりしそうだから、一緒に投資しよう。利益は折半ね!」といって 口約束すると、組合の成立要件に合致します。

実際に、組合という認識があるかどうか分かりませんが、口約束で利益を折半するだけですので、土 地の購入は組合ではなく、AさんとBさんが個人で行います。

また、AさんとBさんが土地の購入資金の3000万円を借金したとすると、AさんとBさんが共同で3,000万円 の借金を負うことになります。

TK出資の場合は、契約の一方が会社です。株式などに出資するわけではなく、匿名組合契約という名目で、 会社に投資するのです。「出資する代わりに、この土地を買って、儲かったら利益は折半ね!」という匿名 組合契約を締結すると、TKによる投資になります。

信託も似たようなものですが、信託はお金を預けるだけですので、利益を折半という概念はありません。

このようなことから、若干違和感があるかも知れませんが、投資信託なども組合型としてここでは整理しています。




ご参考情報

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【書籍情報】
書籍名:金融マンのための不動産ファイナンス講座
著者:山下章太
出版社:中央経済社
発行日:2011年3月25日
税込価格:3,150円
A5判/300頁
ISBN978-4-502-68490-6

内容(「BOOK」データベースより)
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