YENLAND TIME :  

 Top >  Library  |  印刷する印刷ページ       はてなブックマークに追加 このページを Google Bookmarks に追加 RSS

大区分

投資

中区分

不動産

小区分

不動産ファイナンス(エクイティ)

項目

1. 不動産ファイナンスとエクイティ

入力者 山下章太 更新日 20110925

不動産ファイナンスとエクイティ

不動産ファイナンスに関わらず、ファイナンスは一般的に、デットとエクイティを併用して行います。

ファイナンスを階層化して行うことをトランチングといいましたが、不動産ファイナンスにおいても同様のトランチングが行われています。

SPCを利用してファイナンスを行う場合、調達金額には返済順位の違いが出てきます。

下図のように、@シニア、Aメザニン(ジュニア、劣後順位)、Bエクイティの順番で返済されることになりますが、 ファイナンス理論上は、エクイティが最もリスクの高いトランシェです。

ファイナンスの理論上は、リスクが高いほどリターンも高くなりますので(ローリスク・ハイリターンは有り得ない)、 エクイティは、リスクが一番高い分、リターンも一番高くなります。

トランチングのイメージ

トランチングのイメージ

一般的な構造の話をすると、イマイチ具体性がないので、少し具体的に考えてみます。

簡単に言うと、エクイティは、「この物件に投資しよう!」といった人です。

言いだしっぺの人が一番リスクをとるのは当然のことで、一番積極的に投資案件に関与しなくてはいけません。

どのようなファイナンス案件にも言えることですが、エクイティがなければファイナンスは成立しません。

たとえば、建設会社がビルを建設しようと考えているとします。

この時、建設会社は銀行から借入(デット)をしてビルを建設するかも知れませんが、少なくともいくらかの資金を自分で出すことになります。

住宅ローンの場合は、マンション購入資金の全額を銀行が融資してくれたりしますが、これは企業間取引では、 特殊なケースです。通常の企業取引で、ビル建設資金の全額を借入で賄うというのは稀で、いくらかの資金を自分で出さなければ、銀行は融資をしてくれません。

これは、SPCを利用したファイナンス(流動化など)では、特に顕著です。

SPCを利用したノンリコース・ローンの担保は、SPCが保有する不動産しかありませんので、建設資金の全額を銀行が貸付けたりすると、 ビルの建設工事に関するリスク、ビル完成後の販売に関するリスクなどを、すべてローリスク・ローリターンのはずの銀行が負うことになってしまいます。 ビル建設は、銀行の仕事ではありませんので、実際に建設を行う建設会社がリスクをとらなければなりません。

すなわち、この場合は、建設会社がエクイティを出すことになります。

SPCでファイナンスを行う際には、銀行としては必ずリスク資金であるエクイティを求めることになりますので、SPCにはかならずエクイティが存在します。

この点から、エクイティは、ファイナンスにおける中心人物で、資金調達をする会社がリスク資金として投資するカネであると言えます。




ご参考情報

弊社代表の山下が執筆した不動産ファイナンスの入門書(金融マンのための不動産ファイナンス講座)が、全国書店でお買い求めいただけます。

【書籍情報】
書籍名:金融マンのための不動産ファイナンス講座
著者:山下章太
出版社:中央経済社
発行日:2011年3月25日
税込価格:3,150円
A5判/300頁
ISBN978-4-502-68490-6

内容(「BOOK」データベースより)
不動産をファイナンスとして利用するための基礎知識や、担保価値を把握するための手法、不動産を利用したファイナンスに関するさまざまな特徴を、難解な部分を極力排除したうえで、事例を交えながら解説。

出版社リンクページ:
金融マンのための不動産ファイナンス講座

amazon リンクページ





   はてなブックマークに追加 このページを Google Bookmarks に追加 RSS