YENLAND TIME :  

 Top >  Library  |  印刷する印刷ページ       はてなブックマークに追加 Buzzurlにブックマーク Yahoo!ブックマークに追加 このページを Google Bookmarks に追加 RSS

大区分

投資

中区分

不動産

小区分

不動産ファイナンス(エクイティ)

項目

3. 不動産ファイナンスと匿名組合出資(TK出資)

入力者 山下章太 更新日 20130224

不動産ファイナンスと匿名組合出資(TK出資)

流動化が行われる際には、匿名組合出資(TK出資)という仕組が採れられることがあります。

不動産ファイナンスとして利用される場合は、下記のようなスキームで投資されます。

匿名組合(TK)を利用した不動産ファイナンス

信託受益権の箇所で記載しましたが、 匿名組合出資(TK出資)で収益分配を行う場合には、不動産特定共同事業法による制約を受けますので、 実際にはSPCは信託受益権などを保有します。



匿名組合出資(TK出資)の特徴

匿名組合(Tokumei Kumiai)の頭文字を取って、「TK」と言われますが、商法における組合契約の一形態です。

組合については、複数人が契約によって収益分配することになりますが、 SPCでTK出資を利用する際には、SPCとTK出資者が匿名組合契約を締結し、 損益分配に関する取り決めをすることによって成立します。

TK出資は、民法上の組合とは異なり、有限責任ですので、SPCが倒産したとしても、 TK出資者は出資額以上の責任を負いません。すなわち、有限責任です。

日本においては、構成員課税(パススルー)が行われる形態が極端に少なく、 特に会社形態で構成員課税が可能な仕組は存在しません。外国であれば、LLC(日本での合同会社)がパススルー可能であったりしますが、 日本は税務上の扱いが厳しく、単独でパススルー可能な仕組を作ることができません。

このような事情から、SPCから発生する損益をパススルーするために、 TK出資を行い、利用しています。

ただし、TK出資は、いろいろなスキームで利用されていて、税務当局との見解が相違する場合もあります。 当初と比較すると、税務上の取扱いが頻繁に変更されています。
例えば、当初はSPCがTK出資者に配当する場合に、源泉徴収を行わなくても良かったのですが、 現在はTK配当を行う際には、20%の源泉徴収を行わなければならなくなっています。



営業者の会計処理の特徴

匿名組合契約(TK)は、営業者(会社)と投資家の間の契約ですので、厳密には株式等の出資ではありません。
株式会社の株主、合同会社の社員ではないため、議決権等は有しておらず、会社の意思決定には関与することはできません。

営業者(会社:SPC)への出資ではありませんので、営業者のB/S(貸借対照表)においても、 純資産の部(資本の部)には計上されません。法的な性質は、預り金と同じですので、下図のように、 「長期預り金」として一般的に会計処理されています。

匿名組合(TK)の営業者での会計処理


ご参考情報

弊社代表の山下が執筆した不動産ファイナンスの入門書(金融マンのための不動産ファイナンス講座)が、全国書店でお買い求めいただけます。

【書籍情報】
書籍名:金融マンのための不動産ファイナンス講座
著者:山下章太
出版社:中央経済社
発行日:2011年3月25日
税込価格:3,150円
A5判/300頁
ISBN978-4-502-68490-6

内容(「BOOK」データベースより)
不動産をファイナンスとして利用するための基礎知識や、担保価値を把握するための手法、不動産を利用したファイナンスに関するさまざまな特徴を、難解な部分を極力排除したうえで、事例を交えながら解説。

出版社リンクページ:
金融マンのための不動産ファイナンス講座

amazon リンクページ





   はてなブックマークに追加 Buzzurlにブックマーク この記事をLivedoorクリップにクリップ! Yahoo!ブックマークに追加 このページを Google Bookmarks に追加 RSS