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会計・税務

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企業組織再編(税務)

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増資・減資

項目

1. 減資手続における税務上の考え方

入力者 山下章太 更新日 20111105

減資とは、会社の資本金・資本剰余金等の金額を減少させる手続をいいますが、 税務上は資本金の額を基準として取り扱いを定めているため、会計上の減資の扱いと異なる点があります。

ここでは、税務上の減資の手続について解説します。



減資に係る企業会計と税務の取扱い

税務計算上、資本金等の額は重要な要素となり、@中小法人の軽減税率、A試験研究費の税額控除、B中小企業者に対する同族会社の特別税率、C住民税均等割額等に影響を及ぼす。

法人税法上は、資本金等の額と利益積立金額の2区分で、一方、企業会計の資本は資本金、準備金及び剰余金の3区分であるが、資本剰余金と利益剰余金の金額の定義につき、払込資本と留保利益の区分が会社法の定義により明確化したことで、両者の足並みはそろった。

自己株式の取得は貸借対照表上、純資産の部の控除項目として明記する必要がある。

資本金の減少は株主総会の特別決議により決定する。減資後も分配可能額が生じないときは普通決議となる。自己株式の償却は、消却する自己株式の数を取締役会の決議により決定することで足りる。

1.減資

株式発行法人が資本の減少手続き又は株主に配当すべき利益をもって株式を消却した場合には、まず、みなし配当が発生するかどうかの検討が必要となる。みなし配当となる金額は、消却によりその株主に交付した金銭等の額が、消却直前の消却資本等の金額を超える場合のその超える部分の金額となる。会計上はこのみなし配当となる部分の金額は利益剰余金から減算し、残額については資本の金額を減算し残額は資本剰余金の減算とする。

しかし、剰余金の配当は、分配可能額がなければ払い戻すことはできない点に留意する。

減資による欠損填補はマイナス利益剰余金を資本金減少差益により補うとの見方で、税務上の資本金等の額に変更はなく、資本金から資本金以外の資本への振替とされ、ここに会計上の処理と税務上の処理に違いがみられる。

2.消却

会計上は自己所有の株式を消却した場合には、消却した株式の消却直前の帳簿価格から自己株式の消却により減少した資本の金額を差し引いた残額(自己株式処分差益)を資本剰余金の減算として処理し、その消去による損益は発生しない。税務上は、帳簿価格から消却により減少した資本金の額を控除した残額について、資本金の額以外の資本金等の額を減額する。繰越利益剰余金で消去する場合であっても、税務上は資本金の額以外の資本金等の減額とする。

企業会計と税務上の仕訳は資本の金額の減少額は同額だが、資本積立額の減算額が異なる。そしてこの異なる金額は自己株式の取得時に生じたみなし配当金額に相当する金額であるが、自己株式の取得時に利益積立金額の計算に関する明細書に記載された有価証券の取引価格の税務調整金額を消去すると共に新たに相手勘定積立金額としてマイナスの利益積立金額を計上し、その見返りに資本積立金額を増額する。



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