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4. レバレッジ(レシオ)型の為替デリバティブ

入力者 山下章太 更新日 20120324

通貨スワップ、通貨オプション、為替予約と呼び方が違っても、同じ契約内容として同じものがあります。

評価損益が大きくなる要因として、レバレッジ(レシオ)型の為替デリバティブがあります。

レシオという表現は、あまり外資系金融機関の契約書には入っていませんので、 日本の金融機関(特に銀行)特有の用語に思います。

ここでのレバレッジ(レシオ)型の為替デリバティブとは、一定の為替レートよりも下回った場合(上回った場合)、 元本が2倍、3倍の金額に変更されるものをいいます。

通貨オプションでも、通貨スワップでも同様の形式になりますが、ここでは通貨スワップを例にして契約内容を掲載します。
通貨スワップを例にすると、レバレッジ(レシオ)型の契約内容は下記のようなものになります。

レバレッジ(レシオ)型通貨スワップの契約内容

取引約定日 2012年3月31日
当事者1 B商事
当事者2 A銀行
当事者1の支払額 73円/米ドル以上の場合:7,300,000円
73円/米ドル以下の場合:14,600,000円
当事者2の支払額 73円/米ドル以上の場合:100,000米ドル
73円/米ドル以下の場合:200,000米ドル
交換サイクル 毎月末
期日 2017年3月31日


この契約では、為替レートが73円/米ドルを下回ると、交換する(スワップ)金額が2倍になっています。

オプション取引との比較で、フォワードレートと決済額の関係を掲載しましたが、同様に、2011年12月末時点でのマーケットレートで作成した 評価上の決済額は下記のようになります。

レバレッジ(レシオ)型通貨スワップのフォワードレートと決済額の関係

通貨スワップの決済

想定元本が変動しない(レバレッジ(レシオ)型では無い)場合は、は下図になりますが、決済額(灰色)はプラスのみでした。 想定元本が変動する(レバレッジ(レシオ)型:上の図)場合は、決済額(灰色)にマイナスが発生しています。

レバレッジ(レシオ)型ではない通貨スワップのフォワードレートと決済額の関係

通貨スワップの決済

この2つの通貨スワップの違いは、為替レートが73円/米ドルを下回った場合のレバレッジ(レシオ)です。

3. 通貨スワップと通貨オプションの関係」で 行使価格を73円/米ドルとした場合の決済額を示しました。
「A:米ドル買・日本円売のオプションの買い」と「B:日本円買・米ドル売のオプションの売り」として記載していましたが、 上記のレバレッジ(レシオ)型通貨スワップは、「B:日本円買・米ドル売のオプションの売り」が2倍設定されている為替デリバティブ取引と考えることができます。

先ほどと同様に、フォワードレートと決済額の関係を示してみましょう。

まず、レバレッジ(レシオ)型通貨スワップにおける「A:米ドル買・日本円売のオプションの買い」の部分は、先ほどと同じです。

A:米ドル買・日本円売のオプションの買いのフォワードレートと決済額の関係

コール・オプションの決済額

次に、「B:日本円買・米ドル売のオプションの売り」の部分に関してですが、この決済額が2倍になります。
まず、想定元本が100,000米ドルのレバレッジ(レシオ)の無い状態のオプション部分を表示します。

B:日本円買・米ドル売のオプションの売りのフォワードレートと決済額の関係

プット・オプションの決済額

実際には、レバレッジ(レシオ)型通貨スワップでは「B:日本円買・米ドル売のオプションの売り」の部分が2倍になっている訳ですから、 決済額は下記のようになります。

Bの2倍のオプションの売りのフォワードレートと決済額の関係:B×2

プット・オプションの決済額

レバレッジ(レシオ)の無い通貨スワップは、A+Bとなりますが、レバレッジ(レシオ)型通貨スワップは、A+B×2となります。

Bの部分がマイナス評価となりますので、この部分で評価損が大きくなるのです。
レバレッジ(レシオ)型通貨スワップの決済額は、下記のA+B×2となります。

レバレッジ(レシオ)型通貨スワップ:A+B×2

通貨スワップの決済

デリバティブは、様々な条件を付加することによって、本来の用途と全く別物の契約を作り出すことができます。

レバレッジ(レシオ)型の為替デリバティブもその典型的なケースと言えます。




株式会社yenbridge(エンブリッジ)では、為替デリバティブの評価を実施しております。
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