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8. 金融機関による取引の違い

入力者 山下章太 更新日 20121015

金融機関による取引の違い

為替デリバティブを取り扱っているのは、金融機関ですが、具体的には、銀行と証券会社です。それ以外の業態はありません。

銀行は、企業に預金口座を開設し、事業に必要な資金を融資することによって、企業の活動を支援しています。
証券会社は、株式や社債の発行による資金調達を支援したり、有価証券の運用などのアドバイスを行っています。

銀行は、企業の預金取引、融資取引を行っているため、日常的に会社の資産内容を把握しています。
また、借入を行っている会社であれば、銀行取引約定書などの基本契約を既に締結していますし、 場合によっては保有不動産を銀行借入の担保として差し入れています。

一方、証券会社は預金取引を行っている訳でもなく、融資のための担保がある訳でもありません。 このため、証券会社でデリバティブ取引を行う場合は、担保として換金性のある資産を差し入れる必要があります。
証券会社が持ち込む商品についても、外貨建仕組債など、資金運用の一環としてのデリバティブ契約である場合が多いと思います。

傾向としては、一般的な中小企業は、証券会社とデリバティブ取引を行っているということはまず無いと思います。
一部の大規模な企業が証券会社とデリバティブ取引を行っています。

金融機関と言っても、銀行か証券会社によって、異なる種類の業態です。デリバティブ取引に関しても、そのスタンスは違います。

【銀行と証券会社のデリバティブ取引に関するスタンスの比較】

銀行と証券会社のデリバティブ取引に関するスタンスの比較

金融機関による担保に関する考え方の違い

会社と銀行との取引は、比較的深いため、銀行側も会社がどのような経営状態にあるかを理解していますし、 デリバティブ取引を行う際に追加の担保設定なども必要ありません。

リーマンショック後の巨額損失の話をしましたが、そのほとんどが証券会社とのデリバティブ取引でした。
銀行の場合は、融資の担保資産(不動産など)の保全状況を悪化させることを避けるために、デリバティブの評価損が発生したとしても、 担保資産を売却したりして、無理に資金回収を行うインセンティブが働きません。
逆に、証券会社は担保でしかデリバティブの評価損を回収できないため、評価損が発生した場合は、追加担保(追証)を要求したり、 強制的にロスカットをして、回収不能額を小さくしようと努力します。

このような取引スタンスの違いから、証券会社と行っている為替デリバティブに関する問題が先に顕在化したのだと思います。

一方、銀行は貸出をしていますので、デリバティブでの評価損を問題にすると、その他の取引に影響を与える可能性があります。
証券会社の為替デリバティブは比較的早く世間に認知されましたが、銀行との為替デリバティブは少しの間、世間の注目を集めていませんでした。

ただ、損失を先送りしても本質的な解決にはなっていませんので、少し遅れた形で銀行も世間に注目されるようになってきました。



銀行と証券会社のデリバティブ取引に関するスタンスの比較


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