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項目

2.5. 信託とエスクロー

入力者 山下章太 更新日 20121020


エスクローとは

エスクローとは、売り手と買い手の間に第三者を介して、条件付で譲渡金額を決済する仕組みのことをいいます。
不動産売買の代金決済、M&Aの代金決済、IT業界で利用されています。

取引のイメージを示すと、下記のようになります。

エスクロー

エスクローの利用例

エスクローは、様々な場面で利用されていますが、例示をすると下記のようになります。

  • 不動産売買
    不動産売買における物件の引渡しの完了をもって、売買代金の決済を行う。
    ※売主が宅建業者の場合に必要となる、手付金保全措置も不要。

  • M&A
    売買契約における条件充足をもって、代金の決済を行う。
    ※懸案事項等が存在する場合、売買契約における前提条件の充足を厳守する。

  • インターネット・オークション
    Web上において、オークション詐欺のようなトラブルに対する信頼性確保
    ※落札者がエスクローサービス業者に落札対価を預け、出品者から落札者へ商品が届いた後に、 エスクローサービス業者から出品者へ対価が支払われる。

  • ソフトウエア
    ソフトウェアのソースコードや技術情報のような資産を第三者に預託。
    ※ソフトウェアメーカーが倒産した場合でも、そのソフトウェアを前提とするプログラムの開発側が使用できる。



エスクローを活用しない場合のリスク

エスクローを利用しない場合には、下記のようなリスクがあると考えられます。

下記のようなリスクを回避するために、エスクローを利用する必要があります。

  • 詐欺・代金の持ち逃げ
    不動産売買に関らず、詐欺によって、売買代金を持ち逃げするリスク。
    法的には代金返済を請求することは可能であるが、現実的には返済能力がない可能性がある。

  • 懸案事項の顕在化
    瑕疵があり、何か重要な問題が発生する可能性がある場合、全ての代金決済を行うリスク。
    代金決済後に瑕疵担保を依頼しても、応じてもらえない可能性がある。

  • 資金使途違反
    融資取引を行う際に、資金使途とは異なる資金の利用を行うリスク。
    例えば、銀行が設備資金として融資したにも関らず、運転資金として利用する可能性がある。

  • 倒産リスク
    物件の引渡しが未了のまま支払った手付金などが、売主の倒産によって物件引渡しがなされないリスク。
    会社や企業が破産すると財産が破産管財人・監督委員などの管理下に置かれるため、手付金の返還、 物件の引渡しが即時にできない可能性がある。



エスクローを利用するメリット

エスクローを利用しているケースやエスクローを利用しない場合のリスクについて説明しましたが、 売主、買主にとってそれぞれ、どのようなメリットがあるのかについて、考えてみます。

買主がエスクローを利用するメリット

まず、買主サイドのメリットについて考えます。買主は、決済が確実に行われるかについてリスクがあるため、 エスクローを利用するということについて、特に違和感は無いと思います。

具体的に列挙すると、下記のようなものが考えられます。

  • 決済の安全性
    詐欺、持ち逃げ、二重譲渡、倒産などのリスクを回避することができる。
    物件の引渡し等が行われたことを確認し、安全に決済を行うことができる。

  • 懸案事項に対する保全
    瑕疵があり、何か重要な問題が発生する可能性がある場合、全ての代金決済を行いたくない場合がある。
    例えば、M&Aにおいて、残業代の未払いなどが発生しており、一定期間はリスクが顕在するかどうかを判断したい場合には、 支払いを分割にすることによって、未払い残業代の請求に備えるための資金を確保することができる。
    瑕疵が発生した際に必要となる資金等を事前にエスクローしておき、一括での代金決済を避けることができる。

売主がエスクローを利用するメリット

次に、売主がエスクローを利用するメリットについて考えてみます。

売主は、基本的には金銭を受け取る側なので、基本的にはエスクローを利用するメリットはありませんが、 一部の取引を行う場合には、メリットが発生します。

例えば、下記のようなケースが該当します。

  • 決済代金の確保
    不動産売買では、資金証明などを取得することが実務上行われていないケースがあり、本当に買主が資力があるか不明な場合がある。
    エスクローを利用すると、決済代金の支払が確実に行われることが事前に確認できるため、安心して物件の引渡しを行うことができる。

  • 手付金保全の省略
    宅建業者が売主の場合で一定の金額を超える場合(売買代金の10%を超える場合、1,000万円を超える場合)、 手付金の保全措置を採る必要がある。
    手付金は、契約の不履行などの損害賠償のために必要最低限は確保しておく必要があるが、売主である宅建業者は、 多額の手付金を受領してしまうと、保全措置が必要になるため、多額の手付金を受領できない場合がある。
    手付金を受領していない状態で、契約不履行が発生した場合、「本当に買主が損害賠償を行うのか?」という不安があり、 宅建業者もできれば手付金を受領したいと考ええている。
    この点、エスクローは第三者であるため、売主が手付金を受取っている訳ではないため、保全措置の必要がなく、 実態として手付金は第三者が管理していることから、契約不履行等による損害金を保全することができる。




このように、エスクローを利用すれば、決済代金の保全も可能となります。
詳しくは、お近くの税理士事務所にお問い合わせ下さい。

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