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不動産投資で儲けるとはどういうことか

入力者 山下章太 更新日 20130814


・不動産投資で儲けるとはどういうことか

不動産投資は、投資金額に対して投資採算を判断します。

投資額(入り口)を間違えると、儲かることはありません。ここでは代表的な例を基に、説明します。

・新築という幻想

マイホームを買うのも広い意味では、不動産投資と言えますが、 不動産投資は非常に参入障壁の低いビジネスで、 今や誰でも手軽に不動産を購入することができます。

新聞を見ていると、新築マンションの販売用のチラシが入っていますが、 冷静に投資採算を考えたことがある人は少ないように思います。

考え方は人によって違うかもしれませんが、マイホームは「実需」の不動産の代表格で、 価格が多少高くても購入します。

世間一般的に、マイホームは高い金額を出して買った方が、満足感が得られるという、 不思議なバイアスがはたらきます。ブランド品と同じです。

例えば、都内で販売価格5,000万円の新築マンションを販売していたとします。 周辺の賃料が月額15万円だったとすると、年間180万円(15万円×12ヶ月)の賃料収入が得られます。 投資利回りはグロスで3.6%になります。

実際には、固定資産税などのコストが掛かるため、取得額の1%のコストが掛かったとすると、 年間130万円(180万円―50万円)となり、投資利回りはネットで2.6%となります。

純粋な不動産投資としては、とても考えられない利回り水準ですが、 「実需」という不思議な感覚によって正当化されます。

利回り3%の投資用不動産を勧めてくる不動産会社もありますが、 減価償却費による節税効果しかない不動産を検討できるかというと、難しいのと同じです。

少し話しが逸れますが、マイホームを購入する資金5000万円で利回り10%の物件を購入したとすると、 年間の賃料収入は500万円になる訳ですが、 マイホームを購入する場合と同じような物件を2〜3件以上借りることができます。

更に言うと、不動産に限らず、人気のある物件は高くなり、 高い金額で購入すると、利益を出すことが難しくなります。 不動産は、景気が良くなると高くなり、人気が出てきます。

不動産を経営の観点から考えると、不動産価格が高くなったときは、

むしろ保有している物件を売却する時期で、購入する時期ではありません。 景気の良い時は、利回りが低くなります。

すなわち、収益は景気によって大きく変わらないのですが、物件の価格は大きく変動します。 余裕のあるオーナーであれば、不動産は景気の悪い時期に購入して、 景気が良くなったら売却するというサイクルを確立できれば、安定的な収益確保が見込めます。

当然ながらプロオーナーは、経済合理性を考えなければなりませんので、 なるべく高い利回りを確保するように収益物件を購入していかなければなりません。

マイホームを購入したり、景気の良い時期に不動産を購入したりしてはいけないのです。

設備投資のルール

同じ金額を投資する場合は、少しでも収益性の高い投資を行わなければなりません。 改装費についても同じです。

購入した中古物件を改装して賃料を上げようと考えても、 改装によって増加する賃料で、現時点よりも高い利回りを確保できなければ、投資する価値はありません。

設備投資に関して言えることは「賃料に見合わない投資はするな」です。 例えば、内装をきれいにして月額賃料を上げようと思って投資する場合、

当初の投資額と比較して収益性がどのように変化するかを冷静に判断しなければなりません。 設備投資前に、1億円で購入した物件があり、年間の賃料が1千万円だったとします。

この物件に、2千万円の設備投資を検討する場合、利回りが等しくなるためには、 下図(設備投資後の投資利回り)のように、年間2百万円の賃料の増加が見込めなくてはなりません。

逆に言うと、年間2百万円の賃料が増加しなければ、設備投資はしてはいけないのです。

管理会社は内装工事を勧めてきますが、内装に過度に投資しても、 賃料の増加に見合うほどの効果が現れない場合も多くあります。

本当に投資額を回収できるほどの費用対効果があるのかを検討すべきです。



【設備投資前の投資利回り】

設備投資前の投資利回り



【設備投資後の投資利回り】

設備投資後の投資利回り



プロオーナーは、常に投資採算を考えながら、行動しなければなりませんが、 莫大な利益を出す投資をするよりも、高値つかみをしないことが、不動産投資の基本と言えます。




上記のコラムが、週刊ビル経営(2013年2月11日号)に掲載されています。
詳細は、下記をご覧下さい。

月一連載:プロオーナーになるための財務基礎知識

週刊ビル経営:2013年2月11日号

週刊ビル経営は、 ビル経営者および不動産関係者のための業界新聞です。
発行部数:1回 6万1700部

週刊ビル経営:Webサイト





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