「シンジケートローン」とは協調融資と日本語訳される場合が多くみられますが、 日本では比較的新しい融資の形態です。
欧米では古くから用いられてきた融資形態ですが、日本では1997年には残高がゼロであったと報道されていますので、 ここ10年くらいで急速に発達した融資の形態であるといえます。 日本でシンジケートローンが行われいなかった理由に関しては、 「2.コミットメントライン契約とは」をご覧下さい。
一般に「シンジケートローン」とは、複数の金融機関が一つのグループとなって単一の契約書のもとに借入人に対して行う 貸付のことをいいます(参考:きんざい『シンジケートローンの実務』)。
日本では、シンジケートローンと貸付債権のセカンダリー市場に関して、
2001年1月に日本ローン債権市場協会(通称「JSLA」)が設立され、
標準契約書の作成などの整備がなされています。
ちなみに、「JSLA」は「ジャスラ」と呼ばれています。
シンジケートローンを行うメリットは、以下の通りです。
貸付人サイド
- 複数の金融機関と協調融資を行うことができるため、クレジットリスクを分散できる
- 面倒な担保管理等の管理をエージェントに任せることができる
借入人サイド
- 融資条件をアレンジャーのみと交渉することで、多額の資金調達を行うことができる
- 弁済等もエージェント口座に対して行えばよいため、複数の金融機関に個別対応する必要がない
シンジケートローンは、欧米の金融スタイルからきているものですのでで、従来の日本の貸付にはない言葉や概念があります。 例を挙げれば以下のようなものです。
- コミットメントライン契約
- タームローン方式、リボルビング方式
- アンダーライト方式、ベストエフォート方式
- アレンジャー
- アレンジメント・フィー、コミットメント・フィー、ファシリティ・フィー
- エージェント(ファシリティエージェント、ペイイングエージェント、セキュリティエージェント)
- エージェント口座、シンジケート口座
- 多数貸付人
- 貸付実行の前提条件(Conditions Precedent:CP)
- 表明保障(Representations & Warranties)
- 誓約事項(Covenants:コベナンツ)
- 債権譲渡、地位譲渡
シンジケートローンの組成の手順
シンジケートローンの組成の手順は以下のようになりますが、これらについては、次回以降で説明していきます。
- シンジケート団組成条件の提示
- 条件交渉
- マンデート・レターの取得
- インフォメーションメモランダム・タームシートの作成
- 金融機関への配布
- シンジケート団の組成
- 金融機関の参加表明
- 具体的融資条件の交渉
- ドキュメンテーション作業
- 調印




印刷ページ














