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不動産投資における個人と法人の違い

入力者 山下章太 更新日 20130820


・個人と法人の違い

不動産を個人で保有するか、法人(会社)で保有するかによって、税務上の取扱いが大きく異なります。 今回は、個人と法人の税務上の取扱いがどのように違うかについて、説明していきます。



1. 損益通算という概念

これは、不動産に限った話ではありませんが、個人に課せられる所得税は、法人税と比べると 不利な部分が多く見られます。個人の所得は、事業所得、給与所得、不動産所得など、10種類に分かれます。

賃料収入は、不動産所得のため、他の所得(例えば、事業所得)と損益通算することができます。 不動産を譲渡した際の所得(譲渡所得)については、損益通算することができず、 不動産の売却によって利益(所得)が発生する場合は、課税が発生します。

法人の場合は、個人のような所得区分は存在しませんので、全て損益通算が可能です。 両者を比較すると、下図のようになります。

【個人と法人の損益通算】

個人と法人の損益通算



2. 個人と法人の所得の違い

不動産は時期によって価格が上がったり、下がったりしますが、よい時期に売却できると利益が発生します。 時期が悪いと損失が発生します。

個人の所得がマイナスということは、ほぼないと思いますので、利益が出ている時は、何れにしても税金を支払うことになり、 あまり問題にはなりません。逆に、不動産の売却損が発生した場合は、損益通算できないため、他の所得から売却損を差し引くことができません。 例外的に控除できる場合もあるのですが、マイホームなどのため、投資用物件には使えません。

例えば、簿価10億円の物件を5億円で売却したとします。他の事業所得が5億円だった場合、簡便的に税額を比較すると以下のようになります。

【個人と法人の税額の比較】

個人の場合 法人の場合
不動産譲渡所得 △5億円 △5億円
事業所得 5億円 5億円
課税所得 5億円 0円
税金(税率50%) 2.5億円 0円
税引後利益 2.5億円 0円
*上記は簡便的に計算したもので、前提によって税額が異なります。

個人の場合は、不動産の譲渡所得を事業所得と合算できないため、不動産の売却損が5億円も出ているのに、 事業所得の利益がそのまま税金として掛かってしまいます。法人の場合は、不動産の売却損と事業所得を相殺(損益通算) できるため、税金は掛かりません。

不動産譲渡で売却益が出るときには、どちらも税金が掛かりますので、 それほど違いはないのですが、不動産を売却して売却損が出る場合には、他の所得の税金を引き下げることができません。



3. 個人にするか法人にするかの選択

投資金額が大きくない場合、青色申告特別控除として年間65万円までの所得は課税されないなど、 個人として不動産を保有するメリットはあります。ただし、譲渡損が発生した場合に他の所得と損益通算できないなど、 デメリットも存在します。

個人で不動産を保有しているオーナーは、法人での不動産運用を検討した方が良いと思います。




上記のコラムが、週刊ビル経営(2013年7月8日号)に掲載されています。
詳細は、下記をご覧下さい。

月一連載:プロオーナーになるための財務基礎知識

週刊ビル経営:2013年7月8日号

週刊ビル経営は、 ビル経営者および不動産関係者のための業界新聞です。
発行部数:1回 6万1700部

週刊ビル経営:Webサイト





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