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シンジケートローン

項目

4. アレンジャーについて

入力者 山下章太 更新日 20071015

アレンジャーとは、借入人との間でマンデート・レター(指名書)を取得し、借入人と参加金融機関との利害調整を行い、 シンジケートローンを組成するものをいいます。

アレンジャーは、借入人との間でシンジケートローン組成に関する準委任契約が成立すると考えられていますので、 準委任契約に基づき、参加金融機関の招聘を行うことになります。

ただし、アレンジャーは参加金融機関のために、借入人と融資条件を詰めたり、 ドキュメンテーションを作成したりしますので、単純な借入人との準委任契約と割り切ることが出来ない部分も存在します。

借入人との関係

借入人との関係においては、以下のような点を考慮して、案件をアレンジしていくことになります。

  • タームシートに記載された融資条件案はあくまで大枠を示した骨子にすぎないこと
  • ベストエフォート方式の場合、組成額が予定額を下回る可能性があること
  • 市場環境によっては組成を中止する可能性があること

参加金融機関との関係

金融機関は、シンジケートローンの検討を、借入人が作成したインフォメーションメモランダムを基に行っていきますが、 アレンジャーは元々、借入人のメインバンクである場合が多く、他の金融機関が有していない情報を有している可能性があります。 よって、アレンジャーが取得している情報をどこまで開示すべきかという問題点が存在しています。

アレンジメント・フィーについて

アレンジメント・フィーは、先に述べた出資法との関係で以下のような法的な論点が存在しています (参考:きんざい『シンジケートローンの実務』)。

  • ローン契約が成立しなくても、フィーを受領できるか?
  • ローン契約が成立すれば、貸付が現実に実行される前でも、フィーを受領できるか?

前者は、出資法第4条第1項における「媒介に係る貸借の金額」という点で問題となりますが、 一般的には”媒介によって成立した貸借の金額”と解釈されていますので(参考:斎藤正和『出資法(改訂版)』青林書院)、 実務上はアレンジメント・フィーはローン契約の成立を待って受領するケースが多いと思われます。

後者は、”媒介によって成立した貸借の金額”は、@実際に貸付が実行された金額を意味するとしている立場と、 A商法543条での「媒介」の解釈に従い、”契約締結に尽力する事実行為”という立場の2つがあります。

なお、実際には、アレンジャーが複数行存在する場合(コ・アレンジャー)がありますが、 出資法第4条第1項との関係において複数のアレンジャーが存在する場合、アレンジメント・フィーは貸借金額の5%以内でなければならないと 解釈されています。

シンジケート団の組成方式

シンジケート団を組成する方式には大きく以下の2つが存在しています。

  • アンダーライト方式
    一定額のシンジケート団の組成を確約する引受方式
  • ベストエフォート方式
    一定額のシンジケート団の組成を確約しない引受方式

アンダーライト方式は、マンデート取得時点において資金調達額が確定するため、借入人にとっては有用な方法ですが、 アレンジャーのリスクは、ベストエフォート方式と比べると当然高くなります。

なお、買収ファイナンスにおいては、株式取得・リファイナンス時点で確実なファンディングが必要となりますので、 アンダーライト方式が前提となるケースがほとんどです。 特に、TOBを実施する場合には、公開買付届出書に買付に要する資金の存在を示す融資証明書が必要となりますので、 アンダーライト方式が前提となります。

参加金融機関によるディールの呼び方

シンジケートローンに参加する金融機関によって、2つの呼び方が存在しています。

  • クラブ型
    参加金融機関が既往取引先に限定されている場合
  • ジェネラル型
    参加金融機関が既往取引先に限定されていない場合

3. エージェントとは



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