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シンジケートローン

項目

6. エージェント口座方式とシンジケート口座方式

入力者 山下章太 更新日 20071017

シンジケートローンは、複数の貸付人が貸付を行い、複数の貸付人に対して返済がなされますので、 一般に特定の口座を経由して貸付の実行と回収が行われます。

この時の方法として、大きく分けて2つの方法が存在します。

  • エージェント口座方式
    貸付及び返済の口座をエージェント名義の口座とする場合
  • シンジケート口座方式
    貸付及び返済の口座を借入人名義の口座とする方法

この2つの方法は、貸付実行と回収の口座を一つにするということでは共通ですが、 いくつかの点で、違いが出てきます。

なお、エージェント口座方式を採用している場合でも、エージェント口座のままでは 借入人は調達した資金を使うことができませんので、資金はエージェント口座からまとめてシンジケート口座へ 送金される点にご留意下さい。
すなわち、上記2つの口座方式の違いは、貸付人が実行・回収する口座が異なるだけで、借入人はシンジケート口座しか利用しません。

貸付実行の前提条件

シンジケート口座方式を採用した場合、貸付実行の前提条件を充足しているかの判断(Condition Precedent:CP充足)は、 各貸付人が個別に判断します。各貸付人の判断が分かれた場合は、 貸付を実行する貸付人と貸付を行わない貸付人が発生してしまうというリスクがあります。

エージェント口座方式の場合は、各貸付人の実行金は、一旦エージェント口座に集約されますので、 CP充足の判断を同時に判断することが可能となります。

貸付実行のみなし規定

シンジケート口座方式では、貸付が借入人名義の口座に直接行われますので、 各貸付人のシンジケート口座への入金のときをもって、貸付の実行が行われたとすることできます。

これに対して、エージェント口座方式を採用した場合は、理論上は、貸付実行時を以下の2つと考えることが出来ますので、 みなし規定が必要となってきます。

  • 各貸付人がエージェント口座へ入金したとき
  • エージェントがエージェント口座からシンジケート口座へ入金したとき

実務的には、2つ目の、エージェントがシンジケート口座へ入金した時を貸付実行時とみなす場合が多いと思います。

コミングリング(混同)・リスクの有無

エージェント口座方式を採用している場合には、エージェントが倒産した場合に他の債権者に エージェント口座を差し押さえられるというリスクが存在します。 入金確定時の規定によって、借入人・貸付人のどちらがコミングリング・リスクを負担ということを決めておかなければなりませんが、 エージェントを行う金融機関はそれなりの規模・体力のある金融機関ですので、理論的には論点とはなりますが、 実際にはそれほど気にする必要はないのかもしれません。



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