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オフバランス取引

入力者 山下章太 更新日 20180912


オフバランス取引

オフバランス取引とは、会社のB/S(バランス)から消える(オフ)取引、又は、 会社のB/S(バランス)に登場しない(オフ)取引です。
会社のB/Sに計上される取引は、オンバランス取引といいます。
オフバランス取引には、流動化・証券化、保証、リースなどさまざまな種類がありますが、 ここではリース取引について説明します。



1.リース取引が利用される理由

なぜ、ここまでリース取引が日本で重宝されたかを簡単に説明します。

リース取引は、基本的には賃貸借契約ですので、家賃を支払うのと同じで、リース料を支払う必要はありますが、 最大のメリットは、自社で購入すると購入資金の調達が必要となり、有利子負債の金額が異常に膨らむ点にあります。

リース取引は、これを回避する有効な手段です。



2.リース取引によるオフバランス

リース取引によるオフバランス効果を少し極端な例で説明します。
業績が順調に推移したA社が、本社建物を建設しようとしていますが、建設に必要な資金が30億円だったとします。
自社で購入を行うと、30億円の借入を行って建設することになります。
A社の本社建設前のB/Sおよび返済能力は図表1の通りでした。

【図表1:A社のB/S、返済能力】

A社のB/S、返済能力

ここで、30億円の借入を行って自社で建設を行う場合、借入および建設後のB/Sは図表2となります。
ここで、営業CFが3億円に減少していますが、有利子負債営業CF倍率が13.3倍に急激に増加し、 返済能力が大幅に悪化します。

【図表2:自社建設した場合のB/S、返済能力】

自社建設した場合のB/S、返済能力

これを、自社建設ではなく、第三者に建物を建設してもらいその物件を賃借する場合(リース契約)が 図表3のようになります。
この場合は、借入金・不動産の金額はB/Sにオンバランスされませんし、有利子負債営業CF倍率も3.3倍と、 建設前の水準とほとんど同じ水準のまま、本社ビルの建設ができています。

【図表3:リースで本社建設をした場合のB/S、返済能力】

リースで本社建設をした場合のB/S、返済能力

リース取引を賃貸借処理した場合は、オフバランスで処理できることから借入等の債務を会計上認識する必要はなく、 債務償還能力に関する指標も悪化しないことが分かります。

同様に、投資利益率(ROA)についてもリースを賃貸借処理とした方がよくなります。

すなわち、この例でROA(=当期利益÷総資産)を計算すると、以下のようになります。
オンバランス処理の場合=3÷20=15%
オフバランス処理の場合=3÷50=6%
このような理由から、リース取引を選択する会社が多く存在しています。




上記コラムは、週刊ビル経営(2014年04月14日号)に掲載されたものです。
掲載当時の法律、会計基準、税制を基に記載をしておりますので、現時点の内容と異なる場合があります。
詳細は、下記をご覧下さい。

月一連載:プロオーナーになるための財務基礎知識

週刊ビル経営:2014年04月14日号

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