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評価-非上場株式

項目

6. 市場流動性

入力者 山下章太 更新日 20090201

出来高について

市場流動性の議論に入る前に、まずA株式の1日平均出来高を2007年11月9日から遡り1年毎に算定したものが以下の通りです。
直近数年間は、出来高が増加しており、1日平均出来高として5年間平均値を利用することは趨勢的には過少であるとも考えられます。

市場での売却を前提とする場合は、1日平均出来高の10%程度を売却株数の上限とするケースが一般的と考えられます。
仮に直近1年間を基準とした場合は、1日の市場での売却可能上限は12千株程度になります。

出来高

出所:Bloombergよりyenbridgeにて作成

市場流動性リスクの概念

トレーディング目的の金融商品の評価において、@ビッド/アスク・スプレッド(Bid/Ask spread)、 A流動性(Liquidity)、B集中(Concentration)、Cエイジング(Aging)、Dカウンターパーティ・リスク(Credit)、 Eモデルの不確実性(Model uncertainties)、F管理コスト(Administrative)などのリスクを勘案することを推奨※1しています。 ※1: Basel Committee on Banking Supervision, "Trading Book Survey: A Summary of Responses", 2005.

このうち@〜Cは市場流動性に関する議論になります。具体的には、

@ビッド/アスク・スプレッド(Bid/Ask spread)は、 『債権の評価』に記載しているように、 取引所等において公表されている取引価格の終値で評価したとしても、買い希望価格でしか売却できないことから、 取引価格の終値は厳密には換金性のある時価ではないことを意味しています。

A流動性リスク(Liquidity)は、観測可能な市場価格がない又は流動性が乏しく、換金可能性に問題が生じるリスクをいいます。

B集中リスク(Concentration)は、過度に大きなポジションを有することによって、市場売却が困難になるリスクをいいます。

Cエイジング・リスク(Aging)は、ある一定期間を設定して金融商品を有したにも関わらず売却できずにポジションを長期間抱えるリスクをいいます。

市場流動性リスクについて

少しデータが古くなりますが、2005年11月1日から2005年11月30日の1分間隔の日経225構成銘柄のうち220銘柄の出来高から算定した、 売りによるマーケットインパクトの平均値を集計したものが下図の通りとなります。

例えば、一日平均出来高の10%を1分間に売却した場合は、1.4%の価格下落が起こることを示しています。

マーケットインパクト

立会外売買について

上場株式は、前述のように市場流動性に関する問題がありますので、 大口投資家が一括購入や一括売却を行う際に利用するには適していません。

大口投資家が株式を売却する際には、主に以下の2つによることが多いと思われます。

  • 買い手と株式売買に関する合意書等を締結し、買い手のTOBに応じて売却する方法(M&Aのケース)
  • ToSTNET等の市場内立会外取引を利用する方法

M&Aのケースについては後述しますので、ここでは市場内立会外取引について記載します。
下表は、市場内立会取引以外の出来高をBloombergから取得して作成したものですが、 1日平均出来高が約10万株のA株式であるにも関わらず、大口の立会外取引が行われていることが分かります。

出来高

出所:Bloombergよりyenbridgeにて作成


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