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項目 不動産の利回り
入力者 山下章太 更新日 20180912


・不動産の利回り

これまでのコラムで不動産について様々な説明をしてきました。投資用不動産は、 安定的な利回りが投資の目的で、儲からない不動産は所有する価値がありません。

今回は改めて不動産の利回りについて考えてみようと思います。



1. 不動産の利回り

不動産の利回りは、年間収益を投資金額で割って計算します。例えば、年間1,000万円の収益物件を1億円で購入したとすると、 1,000万円÷1億円=10%として利回りを計算します。

利回りを計算するときに、「グロス利回り」と「ネット利回り」という言い方をする場合もありますが、定義は下記の通りです。



種類 意味
グロス利回り 賃料÷投資金額
ネット利回り 純収益(賃料―管理費等)÷投資金額


投資判断を行う際には、実際に幾らの儲け(キャッシュ・イン)になるかが重要ですので、 「ネット利回り」を使用します。「グロス利回り」はあくまで参考値として考えて下さい。

投資物件によって、利回りは変わってきますが、優良物件であればあるほど利回りは低くなります。 また、利回りを「キャップレート」という言い方をする場合もありますが、「ネット利回り」と同じ意味です。



2. 利回りと物件価値

収益物件の価値は「物件価値=純収益÷利回り」として計算します。物件を購入する投資家は 「この物件だと○%くらいの利回りであれば購入しよう」と物件価値を計算します。

「利回り=純収益÷物件価値」として計算できますが、この場合は、「利回りが自分の期待する水準かどうかを 検討するため」に計算しているのです。当然ですが、利回りが低いほど物件価値は高くなります。



3. 利回りに影響を与える事項

投資利回りに影響を与える要因は所在地、築年数、物件種別など、たくさんあります。

所在地については、都心ほど利回りは低くなりますし、築年数は浅いほど利回りは低くなります。 一概には言えませんが、下表のような利回りになると思います。

【エリア、築年数による利回り】

エリア 築浅物件 築古物件
都心3区 〜5% 5〜7%
東京23区 5〜7% 7〜10%
地方都市 5〜10% 10%〜
それ以外 7%〜10%い 10%〜
※筆者の主観による作成のため、あくまで参考値としてご理解下さい。

なお、収益物件ではない実需の物件(マイホームなど)については、利回りは収益物件よりも低くなります。 実需の物件購入の場合は、利回りに換算すると2〜3%くらいになりますが、これは、マイホームは割高だということの 典型的な例になると思います。

レジデンスの場合、新築からの賃料下落率は、約1%程度と言われていますが、「@実需で新築を取得した場合(当初利回り:3%)」、 「A投資用マンションを新築で取得した場合(当初利回り:5%)」、「B築10年程度の投資用マンションを取得した場合(当初利回り:7%)」 を比較すると下図のようになります。40年間の運用による収入は、現在価値を考えない場合@は約100%、Aは約170%、Bは約190%となり、 投資効率は大きく変わってきます。

投資する物件のタイプにもよりますが、取得時期、エリアなどを選定して投資を検討する必要があります。



【物件タイプごとの利回り】

物件タイプごとの利回り


上記コラムは、週刊ビル経営(2013年10月14日号)に掲載されたものです。
掲載当時の法律、会計基準、税制を基に記載をしておりますので、現時点の内容と異なる場合があります。
詳細は、下記をご覧下さい。

月一連載:プロオーナーになるための財務基礎知識

週刊ビル経営:2013年10月14日号

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