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項目 不動産投資と債券投資
入力者 山下章太 更新日 20181002


不動産投資と債券投資

前回は現物の不動産と不動産を投資対象とする証券(REITなど)を比較しました。
今回は別の切り口から、不動産投資と債券投資を比較してみます。



1.債券投資の特徴

「債権」といった場合、売掛金、貸付金など広範囲に渡りますが、ここでは、 「債券」(国債や社債)に絞って説明をします。
債券は一般的に償還期限が設定されており、償還までの期間において一定の利息が発生します。

利息は発行している会社等(発行体)の信用力に左右されますので、信用力が高い会社の社債は利回りが低く、 信用力が低い会社の社債は利回りが高くなります。
信用力の高い発行体が発行する債券は、償還までの期間に安定して利息収入が見込めるため、 比較的手軽に投資できる証券と言えます。

ただし、一般投資家が普通に売買できる国債や社債は限られますので、前回紹介したJ-REITよりも投資対象が限られます。



2.債券投資との比較

@利回りの安定性

現物不動産については、場所、地域、築年数によって、利回りが大きく変動しますが、 債券投資も発行体の信用力によって利回りが変動します。

不動産投資の場合は、大規模修繕による支出も必要になりますし、空室時の賃料収入がない時期もありますので、 物件数が相当ないと収益は安定しません。

一方、債券投資の場合、発行体の元本・利息の支払が行われる限りにおいては、収益も安定しますし、 安定的な利息を受け取ることが可能です。


A利回り水準

不動産投資の場合は、物件自体のリスクをオーナーが抱えるため、 ミドルリスク・ミドルリターン(例えば5%)の利回りで投資することになります。

一方、債券投資の場合、国債などは1%にも満たない利息しか受取ることができず、 優良企業の発行する社債であっても同じような水準です。
この点からは、不動産投資の方が利回りは高いと言えます。


B投資金額

現物の不動産を取得するには、少なくとも数千万円単位のお金が必要となります。
よほどの資金量がない限り、普通の不動産オーナーは、投資不動産をいくつも購入することができません。

債券投資の場合、個人向け国債などを除いて、最低投資金額は大きくなることもあり、ケースバイケースです。


C流動性(処分可能性)

不動産は処分しようとした時にある程度の時間が必要となりますので、直ぐに売却はできません。
債券投資の場合、償還期限に償還されるため、最長での投資期間が読みやすいのと、 証券会社等で取り扱っている公募商品の場合は、途中で売却することができます。

不動産投資と債券投資の特徴を比較すると以下のようになります。

【不動産投資の特徴】
項目 不動産投資 債券投資
投資期間 長い 自由に選択できる
収益の安定性 不安定 発行体が優良であれば安定する
利回り 5%程度 1~2%
投資金額 大きい 自由に選択できる
流動性(処分性) 劣る 即時売却可能な場合もある




上記コラムは、週刊ビル経営(2015年02月09日号)に掲載されたものです。
掲載当時の法律、会計基準、税制を基に記載をしておりますので、現時点の内容と異なる場合があります。
詳細は、下記をご覧下さい。

月一連載:プロオーナーになるための財務基礎知識

週刊ビル経営:2015年02月09日号

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